絵を描くことができるのだろう?
あの幾何学模様な組み合わせの絵には
なにか意味があるのだろうか?
そんな長年の疑問が
今回の4度目のウルル旅で少しだけわかったような・・・?
ウルルにはエアーズロックに登るより楽しい
こんなアクティビティもあるんです。
本日、アボリジニの人々が案内してくれる
アナングツアーなるものに参加。
アートの先生が地面にいきなり絵を・・・。
そして教えてくれました。
「二重丸は場所、線は移動を表す・・・云々」
なるほど!描かれた模様には全て意味があるのだと言うことを理解!
そのことをさらに詳しく、絵を使って教えてくれます。
「この絵に描かれているのはこの地方に伝わる伝説を絵にしたもの」
など、実際の絵に描かれたストーリーを読んでくれます。
「・・・ということで、わかったでしょ。さぁ今度は自分で描いて ごらん」
と、実践青空ドットペンティング教室の始まり。
大地の上での教室は、こんなふうに皆も地面に車座に座って行われます。
模様やマークが表す意味はこちらを参考にして描きます。
画材はアクリル。色は約10色。
優しく先生が見守る中・・・
山下が完成させたのはこちらでございます!
意味はちゃんとあります。
日本に水難がやってきて、それを世界の人が人種を越えて助けてくれた。
その結果大きな虹が地球に架かりました。
それを先生と自分とでウルルの大地でお話ししています・・・
とそんなような内容。
参加者はそれぞれ自分の描いた絵の意味を
先生にプレゼンテーションして「good!」と褒めてもらいます。
世界でたったひとつ。
ウルルの大地に座って描いた
自分だけの大切な一生ものの宝にしよっと!
今回一緒に参加したのは
イタリア、ベルギー、UK、アメリカ、オーストラリア(2名)、それに日本。
色使いと構図にお国柄が出てます。
ちなみにドットペィンティングの中に描かれるストーリーは
その人にしか描けないといいます。
つまり同じものを他人が描くということはないのだと。
自分のストーリーは自分だけのもの・・・
とそういうことなのかもしれません?
果たして自分にはあるだろうか?
キャンパスに描けるだけの自分のストーリーが!?
ドットペインティングに代表されるアボリジニアート。
キャンバスに絵を描くだけでなく、地面や木だって
彼らの手にかかるとなんでもたちどころに
アートになるってところがすごい。
初めて見たのだけど、熱した針金を筆の変わりに使って・・・
こんな風に木の板に押し付け、焦がし・・・
それを繰り返していくと、だんだんと絵になっていき・・・
お見事!立派なアート!
先のRの度合いが違う針金だけで描いてしまうってのが凄い。
しかも下書き一切なし!
一方、お馴染みのドットペインティング。
先ずはキャンバスを広げベースとなる色を塗る・・・
上の先生を見ての通り、そこにおもむろに描き始める。
この場合にも下書きなど一切なし。
丸と線だけ。それらを繋いでいき・・・
こんなふうに全てが繋がれていき・・・
あとは色を入れていき、完成を目指す。
製作途中、先生にお願いして「はい、ポーズ!」
はにかんだ笑顔がステキです。
その後作業が続き、約1時間で完成。
しかし何故下書きも見本もなくこんなにすらすらと、
しかも見事なアートに変身させることができるのだろうか?
(それは次回・・・)
ウルルで、アボリジニの人たちと触れ合えるチャンスがある
と聞き、出かけてみた。
文明どっぷりの自分には、
学ぶこと&考えさせられることばかりでありました。
アボリ二ジニの人々にとって、もっとも大切なのは土地。
土地の中にはいくつかの「聖地」とされる場所があり、
その一つがここ、ウルル=エアースロック。
食べ物を始め必要なものは「全て土地からの恵みから」
たとえば、武器も・・・。
実際に、「こんなふうに木の曲面を利用すればボールになるし」
「幹の頑丈な部分を使えば、カンガルーを一撃できる武器になる」
その先にはこうやって石を砕いて付ければ刃物より強力になるし」
ドットペインティングの見方、というか読み方も教えてくれましたよ。
「どんな絵でも我々が見れば、絵の中に何が書かれているか
全てわかる」といいます。
全ての絵の中にはストーリーがあり、
「他人が人のストーリーを書くことはない」と言われ、
ウルルで気づいた。
果たして自分は、自分だけのストーリーを描ける、
そんな生き方をしてきただろうか?と。
そんなことをアボリジニの人から気がつかされてしまったのでした。
ヤバいです。
(簡単なドットペインティングの読み方&書き方は次回以降に)