こんにちは、台北支店のKです。
今日ご紹介するのは台湾の変わったタイ式料理その3『泰式打拋豬(ガパオ豚ひき肉)』です。
ガパオといえば、タイ式料理の定番で知名度が高いですが、台湾では本場のタイと違い、台湾風にアレンジされてきました。
それではタイ本場のガパオと台湾のガパオはどこが違うのか、比較していきたいと思います。
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1.外観のちがい
本場タイのガパオは目玉焼きと一緒にご飯にかけて、ガパオライスにするのが一般的です。
台湾のガパオは、直接ご飯に乗せず、コース料理のように、多人数でシェアして食べます。
タイのガパオライス、参考資料:https://www.ifit4health.comより
2.お肉の違い
本場タイのガパオは特定のお肉に限らず、鶏肉、豚肉、牛肉、イカ、エビ、ピータンなども使っていますが、台湾のガパオは基本的に豚、牛、鶏のいずれかのひき肉を使うのが一般的です。
3.バジルの違い
本場タイのガパオはホーリーバジルの葉で炒めるのが一般的ですが、台湾の場合、九層塔という台湾バジルを代用することが多いです。
ホーリーバジル 参考資料:https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%A3%E7%BD%97%E5%8B%92 より
九層塔(台湾バジル) 参考資料:https://pwd.gov.taipei/News_Content.aspx?n=5C3C29C78077C93E&s=CC627EC8769E19D1&sms=72544237BBE4C5F6%20 より
別に台湾人はホーリーバジルの味が嫌いなわけではありませんが、ホーリーバジルは手に入りにくく、また保存も困難なため、台湾でガパオを作る際にはよく九層塔が使われるようです。
ホーリーバジルは葉っぱが楕円で鋸の形をしていますが、九層塔は同じく鋸形ですが、葉っぱが細いのが特徴です。
香りは九層塔のほうが濃くて、ハーブのような独特な匂いがします。台湾の熱炒店(台湾式の居酒屋)のお肉料理や塩酥鶏(台湾風の唐揚げ)などによく利用されています。
基本的に、どんなお肉でも九層塔を入れて炒めると、台湾っぽい料理となるほど癖になる味です。
4.辛さの違い
本場タイのガパオはナンプラー、大量の唐辛子などの調味料を使用するため酸っぱくて辛いのが一般的です。
その辛さは多くの台湾人も我慢できないほどです。けれども、唐辛子を入れないと、見た目はガパオっぽくなくなり、ただのひき肉料理になってしまうため、代わりにぷちトマトを入れて、ガパオっぽくすることが多いです。
もちろん辛いのが好きな人もいるので、その場合は、トマトと唐辛子を一緒に入れます。
いつの間にか台湾のガパオ料理にはトマトが入っているのが普通となりました。
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台湾のガパオは本場に比べると、ナンプラーによる酸味は同じですが、辛さが抑えられていて、代わりにプチトマトによる爽やかな味となっているのが特徴です。
そして台湾バジルの九層塔を入れることで、タイ式台湾風料理となっています。
また、ガパオはご飯と相性抜群、台湾のB級グルメ「魯肉飯(ルーローファン)」に似ているので、台湾人にとって、ガパオは異国風魯肉飯のような存在です。
泰式打拋豬(ガパオ豚ひき肉)
台湾魯肉飯(ルーローファン)、
台湾に来たら、魯肉飯だけでなく、ぜひ台湾式ガパオも食べてみてください。
以上、台北支店でした。