「あっ!すみません。」と日本語・・・・・・
ある平日の日の夕暮れ時、メルボルン支店の前で人に突き当たりました。何か落とされたようなので、拾ってみると見開きの財布です。中には日本の運転免許証がのぞいていました。
「あっ、ありがとうございます。」と彼。
年のころなら30代半ば、きりっとしたスーツを着込んで、メルボルンの都会的な雰囲気になじんでいます。三上まさるさんとおっしゃる方。
6年前にメルボルンにいらっしゃったとか、当初は英語があまり出来なかったので、学生時代に居酒屋でバイトしていた経験を生かして、市内のレストランのキッチンハンドをしながら、語学学校に通ったそうです。
もともと才能があったようで、英語もめきめき上達して、キッチンハンドから食品の配達業へ転職、数年働いているうちに上昇志向の現地の友達に影響を受け、より良い条件の職場へと、数度の転職を経て、現在は郊外に一軒家を持つ銀行マンです。(おお~すげぇ!)
街中の立ち話で、あまり詳しい話は出来なかったものの、故郷から遠く離れている者同士、お互いの身の上について語り合いました。
「ところでまさるさん、こちらに来られたきっかけは?」と聞くと、言葉少なに「昔日本で、オーストラリアの女性とお付き合いしまして、彼女のビザが切れたんで、追いかけてきたんですよ・・・・」とちょっと照れながら話してくれました。
どんな事情があったのかは聞けませんでしたが、今は手に入れた一軒やでひとり暮らしだそうです。しかも永住ビザ付き。
いつかうちで酒でも飲みましょう・・・・と別れ、夕暮れの人ごみに消えていきました。なんだか、ほの暖かい雰囲気を持ったナイスなヤツ。
冬のメルボルンの一幕でした。
※チャンス!と思っても、メルボルン支店に電話しないで下さいね。登場人物は、実在するいかなるものとも関わりはございません。あしからず。
(ふっ)
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投稿: いしぴる -2008年7月19日 (土) 12時58分
■お久しぶりです
メルボルンはすっかり冬ですね。東京は雨でもないのに自転車のサドルがびしょびしょになるぐらい湿気が…みかみさんのはなし、感動です。なんだか勇気をもらいました -
投稿: MEL -2008年7月21日 (月) 01時23分
■いしびる様
コメントありがとうございます。突っ込んで話を聞いてみると、皆さん結構いい話を持っているんですよ。聞いている私も感動してます。