こんにちは、台北支店のYです。
今週の台北は最高気温が軒並み30度を超えるとても暑い日が続くそうです。
皆さまも熱中症にはくれぐれもご注意下さい。
今回は新竹の北埔にある姜阿新洋楼を紹介したいと思います。
皆さんご存知ないと思いますので先ずは姜阿新洋楼の歴史について説明をしましょう。
清王朝時代に台湾金廣福の開拓を任された開拓団団長「姜秀鑾」の後裔である姜阿新は
台湾で製茶工場(後に永光会社と改称されます)を創立し、
日本の三井農林及び英国の怡和洋行と協力して紅茶の生産と輸出に従事していました。
そんな彼が1946年に自分の居住と外賓接待用として建築したのが姜阿新洋楼です。
姜阿新洋楼とはつまり「姜阿新が住んでいた洋風の建物」という意味です。
彼はかなりのロマンチストで冒険や新奇さを好んでいたらしく、
当時伝統にとらわれない若手の建築家である彭玉理に設計を委託、
建築工事にはすべて地元の職人を雇用し三年かけて建築しました。
当時の北埔において姜氏家族による影響力を表すシンボルとなった姜阿新洋楼は
中洋折衷の独特な建築様式もさることながら、北埔茶葉発展の歴史を象徴するものとして
2001年県定古跡に指定され、2018年には修復工事が完了しています。
建物の歴史的背景を理解した思いますので早速写真を見ていきましょう。
リビング階段
姜阿新洋楼には階段が二つあり、一つは正庁右側にある外客用の木造階段と、
モザイク裝飾を嵌め込んだ日常生活に使われる階段があります。
こちらはコンクリートにモザイク裝飾を嵌め込んだ日常生活用の階段です。
こちらは100片以上の木片を継ぎ合わせて造られた外賓用木造階段です。
安全上の配慮から、修復後の今も木造階段をのぼる事は出来ません。
応接室
迎賓用の木造階段を登ってすぐの所に二階の応接室があります。
相連なる窓の設計によって広い視野と十分な光線を確保しています。
通風口
階上には多くの円形又は楕円形の通風口があり、
建築物内外の空気の対流を促進しています。
扇窓
左側の回転扇窓は独特な美感でデザインされたのみならず、異なる方向への通風の功能をも兼ね具えています。
※門窓の仕上がりが脆い為、触れる事は出来ません。
いかがでしょうか。
興味が出た場合は是非姜阿新洋楼のホームページをチェックしてください。
以上、台北支店のYでした。
姜阿新洋楼公式ホームページ
https://chiangashing.wixsite.com/japanese