Привет!!! (プリヴィエト)
前回、カザンクレムリンにはイスラムモスクがあることをご紹介
しましたが、もちろんイスラムモスクだけではありません。
ロシアですからロシア正教教会もあります。
しかし、下の写真をご覧ください。
ロシア正教教会の隣にイスラムの象徴『三日月』を称えた塔が
建っています。
『スュユンビケ塔』と『ブラゴヴェシェンスキー大聖堂』
この『スュユンビケ塔』。
良く見ると右に傾いてるの分かりますか?
私はこの『スュユンビケ塔』を憶えることができなかったので、
勝手にカザンの斜塔と名付けましたが、この塔には悲しい秘話が
あります。
15世紀にカザンハン国としてタタルスタン文化を謳歌していた
カザンでしたが、1552年にイワン雷帝によって征服され、街は
この『スュユンビケ塔』を除いて壊滅的に破壊されました。
また、その激しい戦乱で塔も傾いてしまいました。
カザンを征服したロシアは、カザンをロシア正教の国として再建
しようと試みます。
そして、新しくロシア正教の統治者が派遣されるのですが、
その統治者は最後のカザンハーン妃に恋をしてしまうのでした。
しかし、その美しい王妃は、ロシア正教の統治者の求婚を
受け入れられずこの斜塔から身を投げてしまったのでした。
その最後のカザンハーン王妃の名前がスュユンビケだったため、
このカザンの斜塔はスュユンビケ塔と呼ばれるようになった
そうです。
ちなみに、身を投げたスュユンビケ妃は、白鳥となって大空へ
飛び立ったそうです。(日本昔話のような話ですね~。)
さて、話を戻しますとスュユンビケ塔の横に建っている
『ブラゴヴェシェンスキー大聖堂』。
この聖堂は日本語で言うと生神女福音大聖堂と言います。
このカザンの生神女イコンは、何世紀にも渡ってロシア正教の
守護と尊ばれておりましたが、1904年に盗難にあってしまい、
現在は複製のみが残っています。
モスクワやサンクトに代表されるロシア各地のカザン聖堂は、
このカザンの生神女に献堂されているんです。
このようにカザンクレムリンにはイスラム教モスクとロシア正教の
大聖堂が隣接して建てられており、国としてタタルスタンとロシア
の共存を目指していることが分かります。
『ブラゴヴェシェンスキー大聖堂』の横の公園には、
タタールの民族衣装を着た男性が、ロシアの民族衣装を着た
男性の肩に手を掛けて同じ方向を見つめていました。
いきなり色々な興味深い話を聞き、美しい建築物を見て興奮して
しまいましたが、クレムリンにある展望台からカザンの街を
対岸ではユニバーシアード2013年のメインスタジアム建築が
急ピッチで進んでいるようです。
さぁ、思いっきりカザンクレムリンを楽しんだので、次の観光地へ
向かおうと歩きだしたら・・・出た!結婚式カップル!
ロシアでは結婚式の後、自分の街の観光スポットで必ず写真を
撮り歩くのが習慣です。
モスクワでも見かける光景ですが、さすがカザンは違います。
結婚装束がイスラム教ではないですか?
まずは、カザン観光のハイライト!カザンクレムリンをご紹介
しましたが、次回からはその他のスポットをご紹介致します。
乞うご期待!
では、пока(パカ)!