ダウンタウン地区にはボストンの政府機関やビジネス街、歴史的建造物が多く、まさにボストンの中心。ファニュエル・ホールもボストンの観光名所のひとつだ。貿易商ピーター・ファニュエルが寄贈した建物で、1740年から1742年の間にジョン・スマイバート氏により建てられた。1761年に火災により被害を受けるが、翌年に再築、1806年に有名な建築家チャールズ・ブルフィンチにより増築された。 ブルフィンチはボストン出身で、彼がデザインした建築物には、マサチューセッツ州会議事堂やワシントンDCの国会議事堂などがある。
このファニュエル・ホールは、アメリカで初めて町の集会が行われた場所で、植民地時代から自由へ向けての様々な討論の場として使われてきた。独立戦争で大きな役割を果たしたサミュエル・アダムスは、ファニュエル・ホールを「自由のゆりかご Cradle of Liberty」(Cradleには文明、文芸、民族まどの発祥地という意味がある)と呼び、国の独立へ向けて演説を行った。
ファニュエル・ホールの正面には、サミュエル・アダムスの像がある。
屋根の一番上にはある風見鶏、デザインは鳥ではなくバッタ。ピーター・ファニュエルがメンバーだったロンドン取引所のシンボルを真似たものだ。