5月1日は、ここミュンヘンはメーデーでお休みでした。
ただ、南ドイツでは、この5月1日というのは、普通の祝日では
ありません
南ドイツには小さな村でも、Maibaum(マイバウム)という柱が
大体町の中心に立てられています
バイエルン地方の旗の色 青と白のシマシマ模様 になっていたり、
ひし形がたくさん描かれていることもあり、柱の両側には看板が
付いています。
この旗は、バイエルン地方の青い空 と白い雲
を
表しているとも言われ、本拠地であるBMW車 のマークにも、
旗の色が利用されています。
今度、BMWを見つけたら、ご覧になってみて下さい
ミュンヘン市内では、調度マリエン広場の市庁舎の近くにある伝統的な
ヴィクトアーリエンマルクトViktualienmarktという市場にも立派な物が
立てられています。
さて、このマイバウムというのは、春 を迎え、豊作を祝って、
毎年5月1日にそのマイバウムが建てかえられます。
面白いのは、5年に1度立て替えられ、毎年どこかの市町村の
マイバウムが作り変えられる仕組みになっているそうです
棒の上部には、町ごとに異なりますが、お肉屋さん や
パン屋さん 、鍛冶屋さん等の看板が掲げられています。
気になった方は、是非観察 してみてください。
昔は、その市町村の地図やインフォメーションの役割を
果たしていたそうで、そこにどんなお店 があるか、
どんなマイスター(職人)が住んでいるかがわかったとか。
昔、マイスターを目指す弟子達は、自分の師匠を探す際に、
このマイバウムを参考にしていたとも言われています。
ということで、私も今回マイバウム建て替えのお祭りを調査するために、
シュタインホーリング(Steinhöring)という村に行ってきました
ミュンヘンからは、近郊電車 のS4で、終点のEbersbergという所で
下車し、そこから車 で5分ぐらいの所に位置します。
村に到着すると、すでにマイバウムの建て替え途中
マイバウムは、普通、モミの木で作られるそうです
やはりバイエルンの旗の色が描かれていました

60人ぐらいの若者が、力を合わせて建てていきます
皆、南ドイツの民族衣装を着ていましたが、建てるのは
男性 のみだそうです。
女性 には、危険だからでしょうか
「アウフゲーツ」という掛け声と共に、皆の力が一つになります。
今でも伝統を守って、できる限り、機械を使わずに建てている
そうです。
何度もビール 休憩が入ります。皆さん、たのしそうでした
やっと90度になり、これから大きな釘を3箇所はめ込むと
2時間ぐらいかけて、ゆっくりゆっくり建てていました。
一日中バイエルンの曲が演奏されていました
市庁舎や教会、煙突掃除の方(ドイツではこの方を見ると、幸運な
事が起こると言われています )や肉屋、鍛冶屋などの
看板がありました
消防車が来て、マイバウムの左右に手作業で看板が付けられます
マイバウムの脇では、屋台が出ていて、家族連れや
お友達同士でワイワイお食事。
グリルされた豚肉やソーセージ、ケーキ、コーヒー等が
売られており、とっても美味しかったです
マイバウムが建てかわった後、一時大雨 が降りましたが、
またカラリと晴れてお祭り日和
マイバウムの近くで子供達の踊りが始まりました
最後に立派なマイバウムが建てられました
3年後に柱の状態は検査されるようですが、問題が無ければ、
5年間建てられているそうです。
南ドイツの文化に触れた一日でした。
(ア)