領事館情報 2008.07.04

在ミュンヘン日本国総領事館からの情報です。



在留邦人の方々へ
                          平成20年7月4日
                    在ミュンヘン日本国総領事館領事班

~渡航情報(広域情報)~

(件名)爆弾テロ事件に関する注意喚起

(内容)
1.2007年夏から現在までに、世界各地において、以下のように、多数の被害者が出るような大規模な爆弾テロ事件が発生しています。(下記以外にも、イラクやアフガニスタンにおいては、比較的大規模な事件が頻繁に発生しています)

(1)パキスタンの首都イスラマバードにおいて、2008年3月15日、外国人客が多く利用するイタリア・レストランで爆発があり、1人が死亡、日本人2人を含む15人以上が負傷する爆弾テロ事件が発生しました。

(2)アルジェリアの首都アルジェにおいて、2007年12月11日、憲法評議会及び最高裁判所が入る建物、国連機関が入居する建物のそれぞれに対する連続自爆テロが発生し、37人が死亡、177人が負傷しました。

(3)インド西部の観光都市ジャイプールにおいて、2008年5月13日、複数の市場及びヒンドゥー教寺院に対する連続爆破テロが発生し、少なくとも63人が死亡、200人余りが負傷しました。

(4)イラン南部の観光都市シーラーズにおいて、2008年4月12日、文化・宗教施設で爆弾が爆発し、14人が死亡、202人が負傷する爆弾テロ事件が発生しました。

(5)アフガニスタン北部バグラーン県において、2007年11月6日、砂糖精製工場で爆弾テロが発生し、同工場を訪問していた複数の下院議員を含む死傷者90人以上の被害がでました。

 なお、上記事例は、過去1年間に発生した大規模な爆弾テロ事件のみを列挙したものですが、近年、欧州や東南アジア地域でも大規模な爆弾テロ事件が発生しており、注意が必要です。


2.これらの事件については、現地治安当局等による捜査が継続中でもあり、必ずしも全貌は明らかになっておりませんが、事件の発生には各々異なる背景があるものと考えられます。このため、このような事件に巻き込まれないためには、各国・地域において過去に起こったテロ事件の特徴、テロ組織の動向、政治・社会情勢等を個別に分析し、対応する必要があります。外務省では、海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp/ ) において「スポット情報」、「危険情報」、「テロ概要」等を掲載し、世界各国・地域毎のテロ情勢や注意事項をお知らせしていますので、海外に渡航される方におかれては、渡航前に、これらの情報を参照してください。


3.海外渡航に際しての注意事項は、各国・地域毎に異なりますが、一方で、以下のような爆弾テロ事件の事例毎に一般的に注意すべき事項もありますので、これらを参考にしつつ、その時々に応じた適切な安全対策を講じるよう心掛けてください。


(1)南西アジア地域、中東地域における市場や繁華街、観光スポット等の大勢の人が集まる場所が爆弾テロの標的となった事例(例:2007年7月イエメン・マアリブ州での古代遺跡における自爆テロ事件、前述の2008年5月インドの観光地ジャイプールの市場、宗教施設等での連続爆発事件等)。

 過去に市場や繁華街、観光スポット等がねらわれた地域では、人混みや外国人が多く集まる場所にはできる限り近づかない、また、爆発によるガラス等の飛散に係る被害を防止するために、ガラスを多く使用した建造物の周辺はなるべく通行しないようにする、窓等からはなるべく離れた場所に身を置くなどの注意が必要です。また、事件が夜間に発生している事例もありますので、夜間、特に深夜の外出は控えるなど慎重な行動をとることも重要です。

(2)中東地域、南西アジア地域における公共交通機関が爆弾テロの標的になった事例(例:2007年2月レバノン・アインアラクにおけるバスの連続爆破事件、2008年5月スリランカ・デヒワラの列車爆破事件等)。

 2005年7月の英国・ロンドンにおける地下鉄等連続爆発事件を受け、欧米諸国では公共交通機関の警戒が強化されてきております。しかしながら、公共交通機関に対する注意事項については、国・地域により事情が異なるため、特に注意を要する事例については、スポット情報や危険情報で個別にお知らせしていますので、そちらも合わせて参照してください。

(3)中東地域、南西アジア地域におけるホテルが爆弾テロの標的になった事例(例:2008年1月アフガニスタン・カブールの外資系ホテルでの自爆テロ及び襲撃事件、2008年5月スリランカ・コロンボの外資系ホテル前爆発事件等)。

 このような過去にホテルが爆弾テロにねらわれた地域では、テロの標的とされる可能性が低くかつ安全対策がしっかりとしたホテルをできる限り選び、ホテルの入口やフロント等不特定多数の人の立入りが容易な所にはできるだけ留まらないなどの注意が必要です。

(4)北アフリカ地域、南西アジア地域における主要欧米関連施設等が爆弾テロの標的になった事例(例:2007年4月モロッコ・カサブランカでの米国総領事館前及びアメリカ言語センター前の路上での自爆テロ事件、2008年6月パキスタン・イスラマバードのデンマーク大使館付近での爆発事件等)。

 このような過去に欧米諸国等の施設がねらわれた地域では、欧米関連施設や欧米人が多く集まる場所等にはできる限り近づかないなどの注意が必要です。個別の国の事情については、スポット情報、危険情報等でお知らせしておりますのでそちらも合わせて参照してください。


4.上記に記載した場所には、特段の注意を要しますが、一方で、爆弾テロを含め、テロ事件はいつどこで起こるかを予測することは困難であり、普段から周囲の状況に気を配り、不審者・不審物に常に注意を払うことが重要です。(例:不審な荷物、不自然な厚着、特異な印象等)


5.また、万が一に備え、渡航前には家族や職場の知人等との間で連絡先を確認しておくとともに、不測の事態に遭遇した際には、以下の点に留意してください。


(1)爆発音を聞いたらまずその場に伏せ、戸棚や天井からの落下物が想定される場合には、机等頑丈なものの下にもぐり込んでください。また、特にビル街での爆発では、ビルのガラスが割れ、ガラス片が落下してくることが予想されますので、ひさし等の下に隠れるようにしてください。

(2)第二の爆発が起こり得ることにも留意し、事件発生現場の見物等は控え、現場から速やかに離れてください。なお、避難する際は、落ち着いて整然と行ってください。また、有害物質を吸い込まないようハンカチ等(濡れた物が望ましい)で口や鼻を押さえながら避難してください。


(3)爆発により瓦礫等の下敷きになった場合には、まず落ち着き、体力の温存にも心掛けつつ、有害物質を吸い込まないようハンカチ等(濡れた物が望ましい)で口や鼻を覆い、パイプ等周囲の物を叩くなどして、救援隊に居場所が分かるようにしてください。

(4)テロ事件等に遭遇した場合には、現地の日本国大使館又は総領事館に連絡を取るようお願いします。


7.なお、その他詳細については、外務省のパンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」を海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.html )に掲載していますので、そちらも参照してください。


(問い合わせ先)
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロに関する問い合わせ)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3678
○外務省領時局海外邦人安全課(テロに関する問い合わせを除く)
電話:(代表)03-3580-3311
○外務省海外安全相談センター(国別安全情報等)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902又は2903
○外務省 海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/
      http://www.anzen.mofa.go.jp/i/ (携帯版)
○在ミュンヘン日本国総領事館領事班 電話:(代表)49(0)89-417-6040


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  在ミュンヘン日本国総領事館 領事警備班 
   TEL:089-417-6040
   FAX:089-470-5710
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    • 投稿: kanbe49 -2008年7月24日 (木) 02時01分

      ■無題
      北京五輪が非常に危うい危機に瀕していますね。今回の爆破事件がこれで終わってくれるのを祈るばかりです。

    • 投稿: (ア) -2008年7月25日 (金) 11時09分

      ■Re:無題
      コメントを頂き、ありがとうございます。オリンピック地に選ばれた中国ですが、チベット問題、バス爆破事件、天災の被害と次から次へと問題続きですね。。私も北京五輪が事件や事故が無く、無事に終わることを願っています。

    

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