チョムリアップスオ(°3°)/
先週は雨が降らず気温の高い日が続きました。
皆様、水分はこまめにとり熱中症にはお気を付けくださいませ。
本日ご紹介するのはバッタンバンの知られざる観光地「ワット・バナン」です。
バッタンバンはアンコールワットのあるシェムリアップから車で3時間程のところにある、カンボジアの地方都市で、米や野菜の名産地として知られています。
カンボジアにて第3の人口を誇る当都市は避暑地としても利用されていますが、反面観光スポットは蝙蝠洞窟やバンブートレインを除くとあまり多くはありません。
今回は、そんなバッタンバンでもアンコール王朝時代の遺跡が観光できるスポットをご案内します。
その名も「ワット・バナン」!!
バッタンバンから1時間程南西に移動したところにある小高い丘の上に建てられた寺院です。
入場料は外国人のみ$2になり、またしても異国の民に厳しいです。
かなりの急傾斜で途中で、うちわで上り下りする訪問客に風を送り日銭を稼ぐ商魂たくましい子供たちをみかけました。大人になった時にはボルトも真っ青な脚力をもっていることでしょう。
丘を登りきると頂上部には寺院が多少崩れてはいますが当時の姿のまま見ることができます。
面白いのは、寺院の伽藍配置は丘上型で、祠堂も5つの塔を双六の5の形と同様に配置する5塔型配置で、これはシェムリアップでいうとプノン・ボックやプノンバケン等、山の上で王朝建設を宣言し、未だ山岳信仰と結びついていた9-10世紀のものと同様ですが、レリーフはアンコールワットが建設される前の11世紀のものと同様です。
実際に遺跡の年代は11世紀ごろに推定されているところを鑑みるに、当地域で聖山として崇め奉られていたバナン山に山岳信仰が根強く残っており、その過程で建立されたものでないかと勝手に私見を述べてみました。
なにわともあれ、大の大人でも上るだけで根をあげる丘上に石を運び上げ寺院を築き上げたアンコール王朝の工人には頭がさがります。
バッタンバンでちょっと歴史を感じてみたい方は是非とも足を運んでみてください。
それでは今週も頑張りましょう!