キースが体験しちゃいましたVol.11
~大人の社会科見学についてっちゃったぞ
世界遺産の地ビール工場見学の巻(エリカは1回お休み中~)~
皆様、こんにちは!!はがです。
今回のエリキン体験シリーズは、今年8月にオープンしたてのケアンズの地ビール工場に見学に行った時のお話です
ケアンズの地ビールケアンズで地ビール
あまりパッとしなかったのですが、実は15年位前までケアンズにもビール工場があったようです。
オーストラリのビールと聞いて直ぐに思い浮かぶのがここQLD州産のXXXX(フォーエックス)やビクトリア州産のVB(ビクトリアビター、通称ブイビー)などがあるのではないでしょうか?
15年位前にあったケアンズ産のビールは“Cairns Draught”と“North Queensland Lager”の2種類があり、C.U.B社より作られてました。
他の州に工場が移転ということで、15年ほど昔ケアンズからこの2銘柄のビールは消えてしまったのです
それが今から約1年前に地元の名士のチャールズ・ウッドワード氏とベン・ニューマン氏の2人により、ケアンズの地ビール新工場建設プロジェクト構想が立ち上がりました
構想から約1年を経て、今年8月に
“ブルースカイブリューワリー”がオープンしたのですヾ(@^(∞)^@)ノ
そんな予備知識を頭の片隅に、早速工場見学をしてみたいと思います(・∀・)/
まず、入り口はこんな感じ。
階段を数段上ると右手にツアーカウンターがあり、ここで工場見学の手続きをします
工場見学自体は大人$10、子供$5(11~17歳。10歳以下は無料です!!※料金は2008年11月現在)で出来るのですが、試飲付きにすると・・・
①バロンパドル=3つのビールの試飲付きで$16
②タリーパドル=6つのビールの試飲付きで$22
になります(お子様はもちろん試飲できません・・・)
はがも連れも迷わずタリーパドルをチョイス
試飲は工場見学の後にバーにてなので、ひとまずビール工場の中に入ってみましょう
工場の中に入る前にまず目を引くのが銅色の大きなお釜
ブッダ1・ブッダ2と名付けられたこのお釜がビール醸造のメインプロセスを担っているそうですが、それはまた後ほど・・・
―ブルースカイブリューワリーの生い立ち―
ブルースカイブリューワリーで使われている醸造用の機材一式は、ジェイコブ・カール・システムと呼ばれるドイツ製の機材です。
もともと日本のサッポロビールで使われていたものを共同オーナーであるニューマンファミリーが買い、ケアンズに運ばれてきました。
この醸造所では年間30万リットルのビールが作られるそうです。
30万リットル????
うぅ~~ん一体何本のビールが出来ちゃうの
はがはここに住みたいと思ってしまいました・・・(^▽^;)
醸造所内に入ると右手に全貯蔵タンクの温度を示したパネルがあります。
ビール作りに限らずお酒造りには温度調節が非常に重要になってくるわけですね。
どのように必要かってそれはまた後ほど説明があるようです!
<工程1~3>
醸造所の奥にモルト貯蔵室があり、5種類のモルトが貯蔵されているそうです。
ビールの主原料であるモルトは大麦から作られます。
大麦は水に浸すと発芽を始め、デンプンを分解する酵素が大麦の中に作られます。
この段階で乾燥させると品質が安定し、酵素の分解力も休眠状態になるそうです。
この乾燥時にモルトにつく色や香ばしさがビールの色や風味になるそうですよ!
<工程4>
こうして出来きたモルトを細かくしすぎないように注意しながら、専用の粉砕機で砕きグリスト(GRIST)と呼ばれる状態にします。
<工程5>
(工程4で作った)グリストを銅色の大釜(ブッダ1)に入れ、お湯を加えお粥状にします。
休眠状態にあった酵素が働き出し、1~2時間の工程でデンプン質が糖化します。
<工程6>
ブッダ1からブッダ2に移し、さらにお湯を加えます。
この工程をスパージング(SPARGING)と呼ぶそうです。
工程5では大麦の殻や皮も一緒に入っていた為、ここでろ過しそれらを取り除く作業をします。
<工程7>
スパージングによって麦芽カスを取り除いた原料をまたまたブッダ1に戻します。
この段階の原料をスイート・ウォーツ(SWEET WORTS)と呼ぶそうです。
スイート・ウォーツを釜の中で煮沸することによって雑菌を殺します
その後、ホップを加えビールに苦味と香りを付けます。
ホップとはアサ科のツル植物で産地によって様々な種類があるそうです。
ホップを加えることによってビールの泡持ちが良くなり、殺菌効果もあるそうですよ!!
<工程8>
ホップを加えたウォーツが、ワールプール(渦巻きタンク)を通り、残っている麦芽カスやホップなどの細かい固形物を取り除きます。
<工程9>
車のラジエーターの様な装置を使い、ウォーツを冷まします
その際の余熱で熱くなったお湯はホットウォータータンクへ戻り、再利用されてるそうです。
<工程10>
冷ましたウォーツを発酵の為、ファーメンテーションタンクに移します。
ここで一番最初に見た温度調節のパネルが活躍します。
発酵には厳しい温度管理が必要だそうですよ。
糖化したウォーツにイースト菌を加えることで発酵が始まり、等分をアルコールと炭酸ガスに変えて行きます。
<工程11>
約一週間で発酵の終わったビール(グリーンビール)を熟成させます。
FMVと書かれたタンクに移す際にビールの温度は0度に下がってますが、含まれるアルコールの為に凍ってしまうことはないんだそうです。
このタンクで約2週間グリーンビールを熟成させます。
ビールによっては熟成が済むとそのまま製品化されるものもありますが、それ以外はBBTと書かれたタンクに移されフィルターに掛けられます。
フィルターに掛けないビールは深い風味に溢れたコクがありますが色は若干濁ります。
反対にフィルターに掛けられてビールはすっきりとした切れと澄んだ黄金色が楽しめます。
<工程12>
こうして出来上がったビールは樽(KEGS)に詰められて6週間以内に消費されるそうです
醸造所内、かすかな麦芽とビールの匂いが混じってなんとも言えない匂いでした
子供達はあまり好きではなかったようですが、
大人は「早くビール飲みたい!!!!!(≧▽≦)」と思わせる良い匂いでしたよ~
見学も無事すみ、いよいよ試飲です
バーカウンターで7種類の中からタリーパドルを選んだ人は6種類、バロンパドルを選んだ人は3種類のビールを選びます。
はがは“ジンジャーブルー”以外の6種類をチョイス
まず“ケアンズ ゴールド”。
アルコール度は3.3%。ライトビール系。
オーストラリアで有名なXXXXマークのフォーエックスゴールドに似た味かな?軽いすっきりとしたのど越しです。
次に“リーフ ブロンド”。
アルコール度は4.7%で、苦味が少なく飲みやすいのが特徴。
名前もなかなかお洒落じゃないですか??
そして“FNQラガー”。
アルコール度は4.5%で日本のビールに一番近いのがこれ。
うんうん。一○搾りに似た感じの味。
“ブルースカイ ピルスナー”はアルコール度4.9%とちょっと高め。
工程11でフィルターに掛けなかったピルスナーはちょっと濁った黄金色です。
醸造所名が付けられたこのビールは、ホップの味が豊かな自信作だそうです。
“ウッディー エール”はアルコール度4.2%。
こげ茶色が特徴のこのエールは丁寧に作りこまれた英国式エールです。
こちらも工程11でフィルターを通してないので、深い色合いをしています。
味も深みがあり、はがは結構好きです
最後は“トゥルー ブルー スタウト”。
アルコール度はなんと!6.4%もあるんです
はがはこれが一番好きでした(←いえ!決してアルコール度が高いからではなく、のんべいだからでもないです!)
基本的に黒ビール好きのはがではありますが、決めの細かい泡+豊かな風味のスタウトはとっても美味しかったです
キ○ンからもスタウトビールって出てますね。まだ試したことはないですが、同じように風味豊かなのかしら???
バーの隣にはレストランも併設しており、食事と一緒にビールを堪能できるのも良いですね
ランチは11:30~14:30まで。
14:30~18:00までが軽食のみので、18:00~以降がディナーのメニューになってます。
今回私達はオイスター(牡蠣)をつまみにしましたが、牡蠣に日本酒とワサビとキュウリを載せた“Drunk Oysters (酔っ払いのオイスタ~~??)”(写真上)は絶品でしたよ(⌒¬⌒*)
“Hot Oysters (生ハムとウースターソースのオイスター)”(写真下)もなかなか美味しかったでしたが・・・是非お試しを~
子供のメニューも充実してます。
キースは“チキンストリップス&チップス”をチョイス。
チップス(フレンチフライ)が大きめでなかなか食べ応えがあったようですが、育ち盛りのキースは完食
それ以外の料理も、美味しそうなものがいっぱい~
次回は何を食べようかな?
世界遺産の熱帯雨林が育んだケアンズの水から作られる地ビール工場見学にご興味がある方、是非行ってみてくださいね
(英語のみのツアーですが日本語の案内書つき)
醸造所見学ツアーは1日3回。定員は20名様まで。
11:00/15:00/18:00からそれぞれ20~30分くらいの所要時間です
ツアー開始時間10分前にはブルースカイ正面入り口のツアーデスクにてチェックインを済ませてくださいね。
また、醸造機材の間を歩くので、運動靴でお越し下さいね。
サンダルだと滑って危ないです(ちなみにキースはサンダルでこけてました・・・)
そうそう。ちょっとビールにまつわるトリビアを一つ。
150年くらい前まではイースト菌の存在を知らなかった為、ビール作りは運任せだったそうです。
イーストは胞子を空気中に放出しますが、その胞子は“ワイルドイースト”と呼ばれます。
その当時の醸造者や僧侶は“ワイルドイースト”が若ビールに入り込み、上手く発酵した時は「神の恵みだ」と言い、失敗した時は「神が怒っている」と言っていたそうですよ。
どのくらいの確立で発酵が成功していたかはなぞですが、運任せのビール作りはきっと大変だったのでしょうね。
あぁ~~。美味しいビールを有難う!( ̄▽ ̄)=3
おっと。もう一つ!
ブルースカイには1000リットル・2000リットルと2種類のFMVタンクがありますが、そのタンクからはKeg(ケグ)と呼ばれる樽に1000リットルからは20樽、2000リットルからは40樽、ビールが一度に出来ます。
いまいちどの位か分からない
通常皆さんが飲んでるビール瓶(375ml)にすると、1000リットルタンクからは約266本分のビールが作られるそうです
266本かなりな量です・・・Σ(=°ω°=;ノ)ノ
年間だと約30万リットル・・・(=◇=;)
ビールのプールが出来ちゃいます(泳ぎたい!と思うのは私だけ?)
ケアンズに出来たなスポット“ブルースカイ ブリューワリー”へ皆様是非行かれて見てくださいね(ノ´▽`)ノ
あ!最後に(もうしつこい??)もう一つ
目○○しテレビの撮影(2008年9月29日)であやぱんがブルースカイに来た際に、壁にサインして行ったみたいですよぉ~~探してみてくださいな
11月30日のスカパーの「旅チャンネル」でも紹介されるらしいですよ~!!
By はがけんじ
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投稿: ぴょん吉 -2008年11月 9日 (日) 03時23分
■無題
黒ビール & オイスター 最高ヾ(@^▽^@)ノ -
投稿: はが けんじ -2008年11月11日 (火) 00時01分
■おっと!ぴょん吉さんも結構行けるくちですな!?
オイスター、最高でしたよ!日本人には無い発想の“Drunk Oyster”は、本当に美味しかったですよ!家でも簡単に真似できそうなのが良いっすよね! -
投稿: アンナ姉 -2008年11月11日 (火) 02時51分
■ブッダ、ワンツー!
ケアンズにまた一つ、魅力的な施設が出来たねー、地ビール工場復活!!スバラシイ地元名士の方々に乾杯!だね。私的には、醸造用のタンクの名前が「ブッダ」というのがヒットです。かわいい!!どーいう命名ダヨ?!という位、発想がかわいい!!!そして、あなたたち、6種類の試飲とオイスター(日本酒漬け)でヨロヨロだったんじゃない・・・?姉もオイスター食べたい。キンコが将来、当然のようにのんベーにならないか心配だわ~(((( ;°Д°)))) -
投稿: はがけんじ -2008年11月11日 (火) 03時44分
■ウヒヒ。私の息子ですもの!
そりゃぁ~~私の息子ですもの。将来のんべいの道は外せないっすよ!!!しかもオージーの血が入ってるし!!!!ケアンズに来た際には、フルツアーでお連れ廻しますわ~~(笑)