西オーストラリアの州都パースからノース・ウエスト・ハイウェイを約850km北上したところにあるシャーク・ベイ・マリン・パーク。
東京都と千葉県を合わせたくらいの広さで、オーストラリア最西端のスティープ・ポイントを含むペロン半島やダーク・ハ-トッグ島に囲まれた穏やかな湾になっています。水深は深いところでも10mで、この浅瀬が独自の生態系を作り上げたと言われており、世界最古の生物ストロマトライトをはじめ、ジュゴン、ザトウクジラ、イルカやミドリウミガメなど約320種の動物の楽園となっています。
1991年には、自然遺産に登録されました。
また、湾の周辺にはベルフィン・プロンの砂丘をはじめ、荒涼とした乾いた陸地が広がっており、カンガルーやトカゲなど乾燥に適した動物のみが生息しています。
この地域はオーストラリア南部と北部の境となるため、145種の北限、39種の南限の植物が混在しており、シャーク・ベイ固有の新種が28種も発見されているのです。
人間が暮らせなかったために、大自然のワンダーランドとして今でも存在し続け、私たち人間も魅了してやまないスポットです。
ペロン半島の中央にある貝殻で埋め尽くされた「シェル・ビーチ」。
小指の爪くらいの大きさの貝殻が110kmもの長さの海岸を覆いつくす、世界でも珍しいビーチです。
約5000年の月日をかけてこれほどの貝殻が蓄積された主な原因は、海水の循環が低い湾内では水温と塩分濃度が高く、貝の捕食者が生息できなかったこと。その他、風や地形などの環境的要因が重なってためと言われています。これらの貝殻は表面だけではなく、地表から約10mの深さまで蓄積されており、地下数メートルのあたりは密度も高く、そのままブロックとしても利用されているほどなのです。
遠浅の海を覆う真っ白な貝殻と真っ青な海のコントラストは、一度見たら忘れられない光景です。
シャーク・ベイ一番の観光スポットともいえる「モンキー・マイア」。
1960年代に、漁師が余った魚を捨てたのがきっかけでイルカが集まるようになり、世界でも貴重なイルカの餌付けのメッカとなりました。
湾内には約130頭のイルカが生息しており、レンジャーの指導のもと、1日3回餌付けが出来ます。
そして忘れてならないのが、同半島にある世界最大のジュゴンのコロニー。
現在、世界のジュゴンの8分の1といわれる約1万匹が生息しています。海生哺乳類で唯一の草食性動物のジュゴン。シャーク・ベイには4000k2に及ぶ海草草原があり、1日に40kgもの海草を食べるジュゴンの食欲を支えています。
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★H.I.S.おすすめスポット★
地球生命の母、ストロマトライト群生地 「ハメリン・プール」
ハメリン・プールは、化石ではなく原生のストロマトライトが見られる世界でも非常に珍しい場所であり、シャーク・ベイの世界遺産登録を後押しした最大の理由とも言われています。
原核生物の藍藻が光合成を行い、それによる分泌物で形成された「生きたまま石化する生物」ストロマトライトは、地球上で初めて酸素を作った生物といわれています。
通常の約2倍と塩分濃度の高いハメリン・プールでは、ストロマトライトの天敵となる貝や魚が生息できず、先カンブリア代(35億年~36億年前)に似ていると言われるそのような過酷な環境で、世界太古の生命体は、1年に数mmずつの成長ですが、ゆっくり静かに生き続けているのです。
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●シャーク・ベイについて
◆所在地:西オーストラリア
◆天候:夏場は乾燥しており、ハエが多い。冬でも温暖な気候。
◆行き方:シャーク・ベイの拠点となる「デナム」まではパースから飛行機で2時間。デナムからモンキー・マイアまでは24km、シェル・ビーチは40km、ハメルン・プールまでは約80km。公共の交通手段がないため、ツアーに参加するのが便利。
●シャーク・ベイのツアー
パース発 モンキー・マイア&シェルビーチフライトツアー
$880~(大人お1人様)
※2010年8月現在の料金です。ツアーの詳細は、下記のH.I.S.支店までお問合わせ下さい。
オレオ
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■ケアンズ支店 (07)4051-7181
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