さてさて久しぶりの今回はまたランのご紹介です。
写真を観て頂くと分かるように、かなり花らしくないお花です。
こちらは属名 Paracaleana 種名 nigrita です。
一般的にはフライング・ダック・オーキッドと呼ばれています。
空を飛ぶ鴨(カモ)ランです。
地面から3-4cm位のところに咲いています。
よく観られるのは西オーストラリアの南西部の砂地です。
火事跡の開けた砂地でよく見かけれます。
NHKのラン特集でも紹介されたお花ですが、周辺にはハンマーオーキッドもよく観られます。
このランは鴨の頭の部分が唇弁にあたり、くちばしの部分からワスプ(ジカバチの一種)のオスを惹きつけるフェロモンを出しているといわれています。
花粉媒介の為呼び寄せられたワスプは唇弁に触ります。
するとワスプを巻き込むように鴨のお腹に向かって唇弁がすごいスピードで動きます。
そして唇弁はお腹の上に蓋のようにかぶさります。
捕らえられたワスプはお腹の中で暴れます。
この間に花粉が付いて、花粉を付けたワスプはまた他の花で同じ事を行ない、受粉が行われます。鴨ネギならぬ、この鴨は逆に虫を受粉の為にかなり強引に虫を取り込むのです。
巻き込まれた唇弁は約40分位で元に戻るそうです。
ランの種類の数だけ、花粉媒介をする虫の種類があるといわれていますが、このランもある特定の虫だけを花粉媒介者使用して受粉を行います。
種名の nigrita これは黒いという意味ですが、花を観たときに「ああ花の全体的な黒さから種名がついたんだなあ」と思いましたが、実際の由来はこの花が咲いているところは火事跡で周りが黒くこげている。というところから付いた種名だそうです。 うーん奥が深いというか分かり辛い。
こんな楽しいフライングダックオーキッドを観てると北京ダックが食べたくなってしまいました。
そういえば、他都市は知りませんが、パースって北京ダック安いんだよなあ。
次回は北京ダック特集で行こうかなあ、でも北京ダックは花じゃないしなあ。
とういことで次回も花でハンマーオーキッドのご紹介です。