10月2日
朝5時半に朝食、6時出発。
この日はアリスまで800kmのダートの旅。
暗い中、フィルと動物達にさようならをしてバスは再び砂漠へ
大きなカトゥルステーション(農家)をいくつか通り過ぎる。
広大なサバンナの1軒の農家の広さはいくつかのヨーロッパの国より大きい・・・
2時間ほどでノーザンテリトリー準州との州境に到着。
時計を30分遅らせる。
オーストラリアで1番大きなシンプソン砂漠、真っ赤な大地、360度の地平線
さてアウトバックではトイレはどうするか
キャンピング場や公衆トイレを通れば使用させてもらう。
で、まったく何もない地帯を行っている時は、潅木地帯に入るとトイレ休憩をとる。
バスから右側はBOYS、左側がGIRLSでブッシュトイレット。
下手な公衆トイレよりこの方がよっぽど気持がちいい
ランチの前に巨大なアリ塚でストップ。
ランチはカトゥルステーションがやっているキャンプ場でまた自分で作るセルフサービスのサンドイッチを食べる。
ここで問題が発覚
バスのサスペンションが壊れたのだ
そういえば何回か空中に体が浮くほど底を強打したなと思いつく。
あとアリスまで350Kmの地点で、アリスからバスが来るのを4時間待つ。
車内で映画タイム
「シュレック」と「モンスターズインク」を見る。
我が娘Tiaがいるのでバイオレンスものとセクシーもの以外しか上映できないのだ
バスの外では若いドイツ人がギターをポロポロ
キャンプサイトからFUEL(ガソリン)SHOP→のサインをたどって500mぐらい砂風の中歩いていくと農家がやっている店がある。
売っているのは数種類のソフトドリンクとチップス、チョコレートバーぐらい。
ブザーがあって鳴らすと母屋からおばさんがトコトコやってきて商いをしてくれる。
コカコーラ$2を買ってひとしきり世間話。
私‘あと350KMっていうことは400KMのケアンズ→タウンズビル弱か、義理の妹家族を尋ねてよくドライブして行くけどそんくらいかぁ。’
おばさん‘でもケアンズ→タウンズビル間は舗装道路だよ。’
アイリーン‘私の国オランダだったら350KMだと走り抜けちゃう~’
う~んそうよねぇ…と皆自分の距離感覚で考えてみる。
そこに10セントと2ドルコインの使えない公衆電話もあり、ついでに家に電話もする。
小さな砂嵐が通り過ぎて、パラッと雨も来て砂埃が少し落ち着いた。
やっとバスが来た
すべての荷物を積み替えて夕方5時半に出発。
壊れたバスはとりあえず置き去りにされた。
後でパーツと修理人を連れてきて直してから回収するのだろう。
暗くなってからは何回もカンガルーが出てきて急ブレーキ
アボジリナルのドライコミュニティーに寄る予定は返上されてひたすらアリスへと走る。
Tiaはぐっすり寝てしまう
なぜドライコミュニティーというのか
伝統的なアボジリナルは酒を飲む習慣がないそうだ。
町場でアルコール中毒のアボリジナルを見ることが多いのは周知の事実だが、とりあえず生活保護費を国からもらって働かない生活に慣れた者が安価な楽しみの安酒に浸る図式がそれだ。
アボリジナルと後から来た統治者との歴史を語れるほど私は勉強していないし、私のような無知な新参者は、彼らに対する複雑なオーストラリア政治の恥部を、オブラートを破らないようにオブラートにくるまれたまま感じて理解していたほうが良いのかもしれない。
それはともかく、だから彼らが酒抜きの伝統的な普通の暮らしをしている村をドライコミュニティーと呼ぶ。
やっと舗装道路になり、真っ暗なアリスの町に着いたのは夜10時半
パブでフェアウエルディナーを皆で食べて、3日間付き合った仲間とさようならをした
ところでスイスボーイの恋の行方は・・・
2人でロマンチックしてたし、韓国ガールも興味があるように見えたのに、彼女は彼にハグしてからかなりあっさりバ~イと行ってしまった
なんとなくスイスボーイの横顔に哀愁を見たような…
10月3日
ワイルドなアウトバックの旅の反動からかTiaは「マクドナルド」と叫んで、朝食は超町的FOODになった。
アリスは小さな町。
アンザックヒルに登って町を眺める。
ドッドモール(中心)から2~3ブロックで砂漠が始まるようなベージュ色に囲まれた砂漠のオアシスの町。
そしてアリスは有名なエアーズロックへの拠点、旅人の町でもある。
我々以外の仲間はみんなエアーズロックへ向かって出発したはずだ。
昼過ぎのフライトで我が町ケアンズへ
Tia曰く、「3日もかけてあんなに苦労してアリスまで行ったのに~」
2人とも機上から何か残念なような気持ちで遥か下方の茶色い大地を見下ろした。
そう、たった2時間15分のフライトで、あっという間に緑色のケアンズに舞い戻って来てしまった
Tiaの結論
↓
「おんなじルートっていうわけじゃないけど、
またこういうアウトバックトリップに行きたいな」
なるほどね。
By フーミン
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