10月1日
6時朝食
Tiaがトーストにベジマイトを塗って食べていたら、アイリーンをはじめみんな「うゎ~私それダメ~」と言っていた。
ベジマイトはオーストラリアのいわゆる納豆的存在で、海外からの旅人はしょっぱい野菜の茶色いペーストにショックを受ける
私も18年前チョコレートバターと騙されてえらいめにあったが、今では好きになってしまった。
6時半出発。
最初の目的地WINTONへ向かう。
景色の変わらないアウトバックのバスの旅では、カンガルーがいたとか、エミューがいたとか以外、行けども行けども乾いた大地ばかりが車窓の景色。
私は本を読む
Tiaは日記を書く
時々寝る。
揺れる車内で苦労してトランプをする。
考え事をする
2日目になるとそういう旅にも慣れて、変化しない景色とその時間の流れに身をまかせるのが快感になってくる。
車内はエアコンが効いていてかなり快適だ
WINTONはオーストラリアの代表的なウォンチングマチルダの歌の生まれた町でもあり、QANTAS(Qld and NT Aerial Service)の生まれた町でもある。
携帯はもちろん通じないのでTELSTRAの公衆電話を見つけて家に電話を入れる。
暑い
照りつける太陽は乾いた空気のせいで何もかもを焦がすような勢いだ。
次はスリーシスターズという3つのごつごつした岩山を見るために休憩
その次のストップではハイキングをして岩に描かれたアボジリナルアートを見、
やっとその次のストップ、カトゥルステーション(アウトバックの広大な農家)でランチ
みんなで料理したBBQのソーセージとハンバーガーは最高
見渡す限りのサバンナで町場の人間は何を想うか
きっと何も想えない。
残念だが、誰もかれもハエ(小さい種類のフライ)を追い払って食べるのに集中せざるを得ないかも・・・
このカトゥルステーションは2世代でやっている。
500mほど離れて2世帯ある。
BBQに利用させていただいた羊を集めて毛を刈る畜舎とトイレ舎は年寄り世帯のおじさんが管理している。
このアウトバックの真ん中で、雨水をうまく配管、設備して、ケアンズからここまでではここが1番きれいなトイレで感動した。
若夫婦の子供たちの教育はAIR、つまりインターネットや無線の小学校だ。
中学生になると町場の親戚から学校へ通うか、寄宿学校を利用するようになるとのこと。
さらに進んで、アウトバックのど真ん中のMIDDLETON PUB(1876年にできた)で休憩
MIDDLETONの人口は5(ペットも含む)
さらに西へ進んで、やっとBOULIAの村を過ぎ、この日の宿、WIRRELYENA STATIONに到着。
農家の持っているアコモデーションに泊まる。
美しいサンセットを小さな丘から眺める。
暗くなるとやっとハエもいなくなる。
キャンプファイヤーの周りで夕食
ビーフシチュー、いんげん、マッシュポテト、コーン、それにフルーツとアイスクリーム。
明るい月と満天の星の下、$4のVB(ビール)がうまい
柵の中には人間が大好きな犬2匹、カンガルーの女の子、肩乗り鳥、庭に放し飼いのにわとり、飲みつつ話に花を咲かせる多国籍の人々、トランプに夢中になる人々、瞑想の境地に耽る人、韓国ガールといいムード?になりつつあるスイスボーイ、柵の外には放し飼いのブタ・・・
いつもなんかの動物の声のする砂漠の真ん中の農家だ。
オーナーのフィルは30歳ぐらいか?
独身だが色んな動物が彼の家族だ。
発電機は10時半でおしまい。
突然砂漠の夜と静寂がやってきた。
私とTiaを含めて7人ぐらいが外のベッドにシーツと毛布を部屋から持ち出して寝る。
足元から始まるミルキーウェイ、わずかな風があるのか瞬く星が降ってきそうだ。
ふとベッドの脇をみるとカンガルーのメーリーが寝ていた。
~3日目へ続く~