今回はから *医療のよもやま話* です。
一般的にオーストラリアの医療事情は欧米医療システムとほぼ同じですが、こちらでの医療事情のお話をする前に…
まず、日本からケアンズへいらしたご旅行者の皆様の場合
ご旅行の際日本で旅行保険にご加入されていると思いますが、
保険に加入されていればキャッシュレスで、通訳サービスが受けられます。
ケアンズで体調の調子が悪くなってしまいましたら(´・ω・`)
24時間日本人医療サービスへ↓
フローレンス通りとグラフトン通りの角にございます。
日本語フリーダイヤル 1800-688-909(24時間)
日本からのお問い合わせ +81-7-4031-8131
(手動式車椅子の手配可能)
ここから本題の一般的な *医療のよもやま話* に入ります
オーストラリアの一般的な医療事情は日本とはかなり違います。
大きな違いは、日本の場合のようにひとつの医院内で各科を巡るのではなく、医療の専門分業化(建物も)が大変進んでおりますので、各専門医師、専門施設へと患者がアチコチ出向きます。
流れは…
ここではだれでもホームドクター(GP)を持っています。
※GP-ジェネラルプラクティシャン(一般医)
歯科以外は、風邪を引いたくらいから大病まで、最初はまず自分のGPに行きます。
GPがもし専門医が必要と判断した場合、紹介状(リフュラル)をもらって専門医(スペシャリスト)に行きます。
※もし万一まっすぐに専門医に行って、どうしても診察したいなどと頼むと、膨大な料金がかかってしまいますので、念のため
GP(自分のホームドクター)
↓病状によって必要なら、GPの紹介状をもって
各専門医-スペシャリストへ
↓エックスレイやCTスキャンが必要なら、専門医の紹介状を持って
撮影専門の建物へ。
各科の医師から患者が送られてきて、エックスレイ、CTスキャンなどそれぞれの技師がいて撮影します。
↓フィルムなどの結果はそこへの紹介状を出した医師に行く
そして、もし手術なら、また手術用の専門の建物があり、各医師が手術室を予約し、その予約日に外科医も麻酔医も、病理技師の迅速病理検査が必要な場合は顕微鏡とともに病理技師も、患者も、その手術専用建物に集まり、その建物施設の看護士も加わり、手術室で全員集合し、手術スタートになります。
↓
その後の患者のケアとフォローアップは専門医とGPの両方がします。
歯科の場合も自分のホームドクターのデンティスト(歯科医)へ
↓状態によって必要なら、デンティストの紹介状をもって
オーラルサージャン(口腔外科医)へ
↓レントゲンやCTスキャンが必要なら、オーラルサージャンの紹介状を持って
CTなどの撮影専門の建物へ。
各科の医師から患者が送られてきて、CTスキャンなどそれぞれの技師がいて撮影します。
↓フィルムなどの結果はそこへの紹介状を出したオーラルサージャンに行く
そして、もし手術なら、また手術用の専門の建物があり、オーラルサージャンが手術室を予約し、その予約日にオーラルサージャンも麻酔医も、患者も、その手術専用建物に集まり、その建物施設の看護士も加わり、手術室で全員集合し、手術スタートになります。
↓
その後の患者のケアとフォローアップはオーラルサージャンとデンティストの両方がします。
いずれにしましても、患者があちこちの施設をまわることになりますし、医師も自分の診察室があればそこと、公立の病院、私立の病院両方を掛け持ちし、手術なら手術専門施設へ出向いたり、人間たちが動き回ります
各医師、病理検査技師など、医師団の方々のコミニュケーションは、ネット、電話、ファックスでとり、どんどん患者の治療を進めていきます。
さて、医療費は…
日本の保険証に当たるのがメディケアカード
メディケアカードがあれば、医療費は全額から何%かまで、その時によって違いますが補助があります。
補助以外で自分が支払った医療費1年の合計分が1500ドルを超えていれば、タックスリターン(確定申告)の時に申告しますと、20%が戻ってきます。その場合めがねやコンタクトレンスも含められます。
国の保険証(メディケアカード)でカバーできない医療費や歯科医療費(メディケアでカバーされない)などのカバーのために、自分でプライベートの医療保険に加入している方も多いです。
by ケアンズの医療の建物は以下です↓ご覧くださいねー
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投稿: 桃花 -2011年6月21日 (火) 09時48分
■なるほど・・・
たいへん勉強になりました。最近は日本でもホームドクターを持つ習慣ができてきました。うちも決まっています。専門医の必要があるときは、紹介状をかいてくれます。でも、ケアンズ(オーストラリア)ほど厳密ではないですね。うちは親子三人共にけっこう医療費をつかっているので、確定申告で控除されます。自慢になりませんね。国によっていろいろ事情が違いますから、海外旅行時は、きちんと勉強もしておかなければいけませんね。 -
投稿: フーミン -2011年6月22日 (水) 05時25分
■Re:なるほど・・・
>桃花さんコメントありがとうございます。日本だとちょっと目医者へとか耳鼻咽喉科へとか産婦人科へとか…好きに門をくぐれますが、ここではまずGP(ホームドクター)へ行って紹介状をもらってやっと専門医の門へ。一回の紹介状(リフュラル)は通常1年有効なので、もしその病が長引いたら、またGPへ戻り紹介状が必要になります。たとえばもし目が変だな~ぐらいで目医者の門をリフュラルなしでたたいたら恐ろしく高額な支払いになります。ケアンズは田舎町ですが、わりに医療施設は充実しておりなかなか便利ですよ~ -
投稿: kiko -2018年6月 3日 (日) 22時15分
医療の話はとても参考になりました!
そこで是非教えていただきたいのですが、心臓病があり、日本では検診として、レントゲン、心電図、ペースメーカーチェックをしています。その三つであれば、同じ建物で出来るでしょうか?また治療とは違い、検査という扱いでの料金はどのようになっているのでしょうか?
日本では循環器内科にかかり、手術の際は心臓外科医にかかります。同じようにそれぞれのスペシャリストは、もちろんいらっしゃいますか?ケアンズに長期で滞在したいと検討していますが、情報不足で…よろしければわかる範囲で、教えていただけないでしょうか?