オーロラ鑑賞、夏と冬の違い
さて、今回は皆さんから沢山ご質問をいただいている「夏と冬のオーロラ鑑賞、どう違うの?」について、実際に鑑賞ツアーに参加した経験をもとに書いてみたいと思います。
【オーロラの見え方は違うの?】
まずはこれが皆さんの一番の関心事ですよね。私もそうでした。
最初のブログ・エントリーにも書きましたが(こちらからご覧下さい )、今回夏に行ってみて「基本的に冬と夏でオーロラそのものには大きな違いはない」と実感しました。オーロラは、寒くない夏でも見えるということです。一番大きい要素は「お天気」です。イエローナイフは昼間に快晴であっても夜になり急に雨が降ることもありますし、その逆もそうです。冬(2月)と夏(9月)の両方を体験して分かったことは、オーロラが出る時間帯に空がどれだけ晴れているかということが重要であって、寒さは関係ありません。

(美しくたなびくカーテン状のオーロラ=9月24日撮影)
ちなみに、今年の2月は4泊5日の日程で、初日は強いオーロラが見え、二日目に雪が降り、三日目/四日目は一転晴れて空にたなびくオーロラを見ることができました。今回(9月)も日程は同じ4泊5日。初日はオーロラ・ブレイクアップに遭遇、二日目は肉眼でかすかに見えるオーロラ、三日目は強弱を繰り返す大きなオーロラ、最終日は雨が降りオーロラは見ることができませんでした。お天気のパターンは予約した数ヶ月前には知る由もないことで、「運を天に任せる」とはこのことを言うのかもしれませんね。。

(緑と赤のグラデーションが美しい、虹色のオーロラ=9月24日撮影)
「オーロラは冬の方が夏より良く見える」と考えておられるのであれば、それは間違い。夏もオススメです。
【服装の違いは?】
冬の時には、ツアーにカナダ・グース製完全防寒のジャケット一式がついてきたので安心でしたが、今回は一切そういうものがついて来なかったので不安でした。マイナス20度越えのイエローナイフを経験した私にとっては、「いくら夏といってもイエローナイフは寒いんじゃないの?」という先入観が強かったからです。

(目抜き通りにあるYKセンターの電光掲示板には、気温22度の表示が=9月22日撮影)
実際現地に入ると午後の気温は初日が13度、二日目はなんと22度にまで上がり「まるで夏」。夜も6度~8度程度と、「少し冷え込むかな」という状況です。現地の人に聞いたところ、「そうですね、今年はちょっと暑いかもしれないけど、まあ例年こんなものですよ」という答えが返ってきました。

(服装は誰も意外に軽装)
結局私の服装は、運動靴にジーンズなど長ズボン(私は冷え性なのでヒートテックをジーンズの下にはきました)、半袖ポロシャツに薄手のフリースとちょっとしっかりめのウインドブレーカーで全日程(夜も)を過ごしました。まわりの皆さんも見た所同じような感じだったと記憶しています。

(先住民族の皆さんが使ったティーピーがビレッジ内には再現され、暖がとれるようになっている)
気になる夜ですが、オーロラビレッジの敷地内にはティーピーという円錐型のテントがあり、中ではストーブが焚かれていて冬と同様ホットチョコレートやコーヒー、緑茶や紅茶のセルフサービスがあり、冷え込む夜に暖を取るにはとても便利にできています。メインダイニングでは昔ながらのスープが無料で提供されているので、オーロラ鑑賞の合間に暖を取りエネルギーを補給して体が冷えきるのを防ぐことができます。

(ティーピー内では薪ストーブが焚かれていてポカポカ)
それでも湖畔は風が吹くことが多く体感温度が下がる場合にはこまめに暖を取ることをオススメしますが、防寒についてはあまり神経質にならなくても良さそうです。ただし10月になると徐々に気温も下がるようですから、直前にネットで現地の気温をチェックされると良いでしょう。

(左奥のテーブルにはホットチョコレートは緑茶、紅茶のセルフサービスがある)
今回念のために持って行った厚手の冬のコートと手袋は、スーツケースから出すことはありませんでした。
【鑑賞方法の違いは?】
当たり前ですが、夏のオーロラ・ビレッジには雪が一切ありません。冬の光景しか知らなかったので、最初はビックリしました。駐車場からは砂利道を歩いて湖畔の鑑賞ポイントまで徒歩でアクセス、冬に凍っていた湖は水をたたえていましたし、湖畔を歩くとなんだかフワフワしていて湿地帯のように湿っていたのには驚きました。凍った湖の上でのオーロラ鑑賞は冬だけのものですが、湖畔のティーピーを中心に、数カ所ある見晴らしの良い丘も含めた施設内全体でオーロラ鑑賞をするというスタイルは夏冬ともに変わりません。
ただし、雪がない分敷地内は「かなり暗い」という印象を持ちました。やはり雪の白さというのは、それだけで「ほんのりとした明かり」になっていたのだと感じます。
9月からはビレッジから10分ほどの新しい鑑賞ポイントができたようで、私は行けなかったのですが、湖畔の眺めの良いところのようです。
【アクティビティーは?】
冬のアクティビティーのハイライトは、何と言っても「犬ぞり」ですよね。今年の2月にオーロラ・ビレッジでうまれて初めて犬ぞりに乗って、こんなに楽しいものかと思いました。
実は最初「今回はアクティビティーはパスかな?」と、何となく考えていました。直前に忙しかったこともあり、結局現地に行くまで申し込まずにいたわけです。それでも到着して街をTシャツ姿で歩く人たちの姿を見て「オーロラを見るだけというのも・・・」と考えが変わり、勢いで「キャメロン滝ハイキング」と「野生バッファロー・ドライブ」の両方を申し込んでしまいました。
「キャメロン滝ハイキング」については前回書きましたので(こちらをクリック )、詳細はそちらをご覧いただければと思いますが、特に私が行ったこの時期(9月下旬)は紅葉(あるいは黄葉)が本当に奇麗でした。これは必見です。

(バスの中から野生のバッファローを発見!=9月23日撮影)
そしてもう一つの「バッファロー街道ドライブ」。これについては次回に書きたいと思うのですが、ちょっとしたサファリ・パーク状態で「大迫力」。
二つのアクティビティーのうちどちらがよりオススメですか? と聞かれそうですが、ホントに「甲乙付け難い」です。もしハイキングなど体を動かすのが好きな方、普段からウォーキングが好きな方であれば「キャメロン滝・・」は最適だと思いますし、ここでしか見られない野生動物を見てみたい、という方であれば「バッファロー街道・・・」は楽しめます。特に間近で見るバッファローは・・・(次回のお楽しみ)。
【カメラマン目線であえて夏オーロラを押すとすれば?】
それはもう、何と言っても天上に降るような星空! 特に天の川が肉眼でもくっきりと見える夜空は、オーロラに匹敵するほど美しく見とれてしまうほどです。

(天の川と平行に緑と赤の柔らかいオーロラが!=9月23日撮影)
滞在二日目のことでしたが、肉眼でようやく見えるくらいの柔らかなオーロラが天上の一カ所にずーっとあったのですが、それが天の川にかかっていて、それはもう美しいの一言。
残念ながら手持ちのコンパクト・デジカメでは撮影するのが難しいレベルだったので、高感度撮影ができる一眼レフを使って撮影をしました。ホテルに戻り写真を確認したところ、緑だけでなく赤いオーロラが虹のように空にかかってたことがわかり、今回のオーロラ鑑賞の中でも特に印象に残っている日となりました。
「天の川とオーロラの競演」はカメラが趣味の方でしたらぜひチャレンジしていただきたいと思うものです。
この日、かすかに肉眼で見えるオーロラを見た方々が帰りの送迎バスに向かっている途中、私のカメラのモニターに映るオーロラを見て「今オーロラが出ているのですか?」と声をかけてこられました。実際にお見せすると「こんなに奇麗な星空にオーロラが出ているのですね、ありがとうございます!」とお礼を言われてしまいました。目にははっきりとは見えないけれどもカメラを通してはじめて「そこにあるオーロラ」を共有することができる。この辺はカメラマン冥利に尽きるような経験でした。

(オーロラ・レイク上に反射した「逆さオーロラ」=9月22日撮影)
もう一つ、「湖上に輝くオーロラ」も夏オーロラならではの必見ポイント。肉眼ではっきりと見えるくらいに強いオーロラが出ていたら、ぜひ湖ごしに三脚を立てて、湖も入れてオーロラを撮影をしてみてください。それは幻想的で美しいオーロラを写真におさめることができます。特に風が止み湖面が鏡のように滑らかになる瞬間が撮影のタイミング。どうしてもオーロラが出ると空ばかり見上げてしまいがちですが、「湖面に映るオーロラ」のことを知っていると、さらに奥深いオーロラ鑑賞が楽しめること間違いなし!
ぜひチャレンジしてみてください。
滞在の様子は随時Facebookページ(こちらは一日一つのトピックを選んでまとめ的に):
http://www.facebook.com/AuroraYellowknife
およびEventJot(こちらはライブ中継風に):
http://eventjot.com/2122
でお伝えしていますので、よろしければぜひご覧ください。
さて、今回は皆さんから沢山ご質問をいただいている「夏と冬のオーロラ鑑賞、どう違うの?」について、実際に鑑賞ツアーに参加した経験をもとに書いてみたいと思います。
【オーロラの見え方は違うの?】
まずはこれが皆さんの一番の関心事ですよね。私もそうでした。
最初のブログ・エントリーにも書きましたが(こちらからご覧下さい )、今回夏に行ってみて「基本的に冬と夏でオーロラそのものには大きな違いはない」と実感しました。オーロラは、寒くない夏でも見えるということです。一番大きい要素は「お天気」です。イエローナイフは昼間に快晴であっても夜になり急に雨が降ることもありますし、その逆もそうです。冬(2月)と夏(9月)の両方を体験して分かったことは、オーロラが出る時間帯に空がどれだけ晴れているかということが重要であって、寒さは関係ありません。

(美しくたなびくカーテン状のオーロラ=9月24日撮影)
ちなみに、今年の2月は4泊5日の日程で、初日は強いオーロラが見え、二日目に雪が降り、三日目/四日目は一転晴れて空にたなびくオーロラを見ることができました。今回(9月)も日程は同じ4泊5日。初日はオーロラ・ブレイクアップに遭遇、二日目は肉眼でかすかに見えるオーロラ、三日目は強弱を繰り返す大きなオーロラ、最終日は雨が降りオーロラは見ることができませんでした。お天気のパターンは予約した数ヶ月前には知る由もないことで、「運を天に任せる」とはこのことを言うのかもしれませんね。。

(緑と赤のグラデーションが美しい、虹色のオーロラ=9月24日撮影)
「オーロラは冬の方が夏より良く見える」と考えておられるのであれば、それは間違い。夏もオススメです。
【服装の違いは?】
冬の時には、ツアーにカナダ・グース製完全防寒のジャケット一式がついてきたので安心でしたが、今回は一切そういうものがついて来なかったので不安でした。マイナス20度越えのイエローナイフを経験した私にとっては、「いくら夏といってもイエローナイフは寒いんじゃないの?」という先入観が強かったからです。

(目抜き通りにあるYKセンターの電光掲示板には、気温22度の表示が=9月22日撮影)
実際現地に入ると午後の気温は初日が13度、二日目はなんと22度にまで上がり「まるで夏」。夜も6度~8度程度と、「少し冷え込むかな」という状況です。現地の人に聞いたところ、「そうですね、今年はちょっと暑いかもしれないけど、まあ例年こんなものですよ」という答えが返ってきました。

(服装は誰も意外に軽装)
結局私の服装は、運動靴にジーンズなど長ズボン(私は冷え性なのでヒートテックをジーンズの下にはきました)、半袖ポロシャツに薄手のフリースとちょっとしっかりめのウインドブレーカーで全日程(夜も)を過ごしました。まわりの皆さんも見た所同じような感じだったと記憶しています。

(先住民族の皆さんが使ったティーピーがビレッジ内には再現され、暖がとれるようになっている)
気になる夜ですが、オーロラビレッジの敷地内にはティーピーという円錐型のテントがあり、中ではストーブが焚かれていて冬と同様ホットチョコレートやコーヒー、緑茶や紅茶のセルフサービスがあり、冷え込む夜に暖を取るにはとても便利にできています。メインダイニングでは昔ながらのスープが無料で提供されているので、オーロラ鑑賞の合間に暖を取りエネルギーを補給して体が冷えきるのを防ぐことができます。

(ティーピー内では薪ストーブが焚かれていてポカポカ)
それでも湖畔は風が吹くことが多く体感温度が下がる場合にはこまめに暖を取ることをオススメしますが、防寒についてはあまり神経質にならなくても良さそうです。ただし10月になると徐々に気温も下がるようですから、直前にネットで現地の気温をチェックされると良いでしょう。

(左奥のテーブルにはホットチョコレートは緑茶、紅茶のセルフサービスがある)
今回念のために持って行った厚手の冬のコートと手袋は、スーツケースから出すことはありませんでした。
【鑑賞方法の違いは?】
当たり前ですが、夏のオーロラ・ビレッジには雪が一切ありません。冬の光景しか知らなかったので、最初はビックリしました。駐車場からは砂利道を歩いて湖畔の鑑賞ポイントまで徒歩でアクセス、冬に凍っていた湖は水をたたえていましたし、湖畔を歩くとなんだかフワフワしていて湿地帯のように湿っていたのには驚きました。凍った湖の上でのオーロラ鑑賞は冬だけのものですが、湖畔のティーピーを中心に、数カ所ある見晴らしの良い丘も含めた施設内全体でオーロラ鑑賞をするというスタイルは夏冬ともに変わりません。
ただし、雪がない分敷地内は「かなり暗い」という印象を持ちました。やはり雪の白さというのは、それだけで「ほんのりとした明かり」になっていたのだと感じます。
9月からはビレッジから10分ほどの新しい鑑賞ポイントができたようで、私は行けなかったのですが、湖畔の眺めの良いところのようです。
【アクティビティーは?】
冬のアクティビティーのハイライトは、何と言っても「犬ぞり」ですよね。今年の2月にオーロラ・ビレッジでうまれて初めて犬ぞりに乗って、こんなに楽しいものかと思いました。
実は最初「今回はアクティビティーはパスかな?」と、何となく考えていました。直前に忙しかったこともあり、結局現地に行くまで申し込まずにいたわけです。それでも到着して街をTシャツ姿で歩く人たちの姿を見て「オーロラを見るだけというのも・・・」と考えが変わり、勢いで「キャメロン滝ハイキング」と「野生バッファロー・ドライブ」の両方を申し込んでしまいました。
「キャメロン滝ハイキング」については前回書きましたので(こちらをクリック )、詳細はそちらをご覧いただければと思いますが、特に私が行ったこの時期(9月下旬)は紅葉(あるいは黄葉)が本当に奇麗でした。これは必見です。

(バスの中から野生のバッファローを発見!=9月23日撮影)
そしてもう一つの「バッファロー街道ドライブ」。これについては次回に書きたいと思うのですが、ちょっとしたサファリ・パーク状態で「大迫力」。
二つのアクティビティーのうちどちらがよりオススメですか? と聞かれそうですが、ホントに「甲乙付け難い」です。もしハイキングなど体を動かすのが好きな方、普段からウォーキングが好きな方であれば「キャメロン滝・・」は最適だと思いますし、ここでしか見られない野生動物を見てみたい、という方であれば「バッファロー街道・・・」は楽しめます。特に間近で見るバッファローは・・・(次回のお楽しみ)。
【カメラマン目線であえて夏オーロラを押すとすれば?】
それはもう、何と言っても天上に降るような星空! 特に天の川が肉眼でもくっきりと見える夜空は、オーロラに匹敵するほど美しく見とれてしまうほどです。

(天の川と平行に緑と赤の柔らかいオーロラが!=9月23日撮影)
滞在二日目のことでしたが、肉眼でようやく見えるくらいの柔らかなオーロラが天上の一カ所にずーっとあったのですが、それが天の川にかかっていて、それはもう美しいの一言。
残念ながら手持ちのコンパクト・デジカメでは撮影するのが難しいレベルだったので、高感度撮影ができる一眼レフを使って撮影をしました。ホテルに戻り写真を確認したところ、緑だけでなく赤いオーロラが虹のように空にかかってたことがわかり、今回のオーロラ鑑賞の中でも特に印象に残っている日となりました。
「天の川とオーロラの競演」はカメラが趣味の方でしたらぜひチャレンジしていただきたいと思うものです。
この日、かすかに肉眼で見えるオーロラを見た方々が帰りの送迎バスに向かっている途中、私のカメラのモニターに映るオーロラを見て「今オーロラが出ているのですか?」と声をかけてこられました。実際にお見せすると「こんなに奇麗な星空にオーロラが出ているのですね、ありがとうございます!」とお礼を言われてしまいました。目にははっきりとは見えないけれどもカメラを通してはじめて「そこにあるオーロラ」を共有することができる。この辺はカメラマン冥利に尽きるような経験でした。

(オーロラ・レイク上に反射した「逆さオーロラ」=9月22日撮影)
もう一つ、「湖上に輝くオーロラ」も夏オーロラならではの必見ポイント。肉眼ではっきりと見えるくらいに強いオーロラが出ていたら、ぜひ湖ごしに三脚を立てて、湖も入れてオーロラを撮影をしてみてください。それは幻想的で美しいオーロラを写真におさめることができます。特に風が止み湖面が鏡のように滑らかになる瞬間が撮影のタイミング。どうしてもオーロラが出ると空ばかり見上げてしまいがちですが、「湖面に映るオーロラ」のことを知っていると、さらに奥深いオーロラ鑑賞が楽しめること間違いなし!
ぜひチャレンジしてみてください。
滞在の様子は随時Facebookページ(こちらは一日一つのトピックを選んでまとめ的に):
http://www.facebook.com/AuroraYellowknife
およびEventJot(こちらはライブ中継風に):
http://eventjot.com/2122
でお伝えしていますので、よろしければぜひご覧ください。