機材
2017.07.26
写真の飛行機『B747-SP』はその名のとおりジャンボジェットの一種ですが、このジャンボ、初期の頃はその大きさから長距離の運航ができず、例えば日米間ならば太平洋を越えてアメリカ西海岸まではノンストップで飛べるが、北米大陸の反対側にある東海岸のニューヨークまではノンストップでは飛ぶ事ができませんでした。その為、当時のパンナム(パン・アメリカン航空)会長が航空機メーカー各社へ長距離をノンストップで航続可能な旅客機の開発を依頼し、その結果生まれたのがこの旅客機です。
B747の胴体を極端に短縮して重量を軽減し、翼を強化、バランス改善の為垂直尾翼を巨大化した特別仕様のジャンボで『SP』とはSpecial Performanceの略。
当時、ニューヨーク線を運航していた日本航空・ノースウェスト航空(現デルタ航空)は、アラスカ州アンカレッジ経由で運航していた為、このノンストップ便の登場で大打撃を受けたそうです。実は日本とも縁の深い旅客機だったんですね。
しかしながら胴体を短縮している為、当然従来型よりも座席数が少なく、従来型のエンジンパワーアップなどの技術革新により定員を減らす事無く東京=ニューヨーク間をノンストップ運航可能にしたB747-200B改良型やその後の300型・400型の出現により、最終的には全世界で45機のみの製造に終わりました。
日本でも、当初のニューヨーク線以外ではイラン航空が成田に乗り入れており、成田で唯一見る事のできるB747-SPとして有名で、アンバランスながらどこか可愛らしい姿でファンも多かったのですが、こちらも2011年を最後に休止されてしまい、定期便では日本で見る事のできない旅客機となりました。
↓ Facebookサイトもみてね! ↓