日本では絶対見れない、ヨーロッパで見るべきでものって何でしょう?
美術品?(でも有名な作品は結構日本で展示したり)
名産品?(ブランドやチョコレートも化粧品も銀座に行けば買えてしまう)
街並み?(ハウステンボスやテーマパークでもクオリティ高いので満足できたり)
結構なんでも日本にある昨今、旅のスペシャルをお探しの方におすすめしたいのは、夏を中心にヨーロッパ中の各都市で開催されるゲイパレードです。
同性婚とそのカップルの養子縁組を世界で初めて認めたゲイに優しい国、オランダのアムステルダムでは運河で行われるゲイパレードが有名です。世界で一番楽しいゲイパレードともうわれ、毎年30万人が見物しに来るそうです。日本では超有名花火大会にみたいな感覚でしょうか。見てるとおじいちゃんやおばあちゃんが孫連れてきてたりします。同性婚が一般的なので、ゲイがもうマイノリティーじゃないオランダならではですね。革パンツ一丁のお兄さんたちをどう説明してるのか気になりますが。
ゲイパレードの見どころとしては、
・とにかくありとあらゆるものがピンクになる
・虹色は正義
・イケメンの肉体美(ゲイの人たちは美意識が高く、積極的に脱いでくれる)
虹色はマイノリティーもメジャーも、それぞれの人がそれぞれの色で生きていける世界のシンボルです。
また第二次世界大戦中、同性愛者たちはナチスドイツが迫害したユダヤ人と同じように差別的に扱われ、強制収容所に入れられ、ピンクの逆三角形を付けるよう強いられました。その歴史から同性愛者のシンボルとして使われます。
つまりゲイパレードとは、人種、国家、性差、マイノリティーなどありとあらゆる差別と偏見に対し、自由を求め「自分らしく生きましょー」と呼びかける結構真面目なイベントなのです。
ちょっと見方が変わりました?実際は町中がピンクと虹色に飾られて鮮やかだし、わいわい賑やかで楽しいお祭りです。
今回レポートするのはアントワープのゲイパレード (2015年は8月8日(土))
マルクト広場のギルドハウスもレインボー
ゲイでも別にいいじゃん関係ないじゃーんという風情アムステルダムでのゲイパレードは一般的になりすぎてるきらいもあります。
それに比べ、アントワープは元々カソリック、同性愛には批判的な風潮があるのでしょう。
「今日この日にすべてのエネルギーを注ぎ込みました!!」 という気合が感じられました。
路上で行われるパレードは至近距離で見れますので迫力も満点!!
ちなみにパレード出場者は車出すと200ユーロ、徒歩だとタダだそうです。
お花配ってたおっちゃん。ありがとーう。
張り切って檻に入っちゃいます。
ピンクでいっぱいのパレードはとっても華やか。
馬さんもピンク!
黄金のパンツ集団!これぞゲイパレード!!来ましたわー!
シャボン玉が舞い、なんかとてもロマンチックです。
パレードは非常に盛り上がっておりました。
カナダからのおネエさん。
愛に溢れてるイベントです。
アンネ・フランクは隠れ家の生活の中で書いた日記にこう残しています。
「私は理想を捨てません。どんなことがあっても、人は本当に素晴らしい心を持っていると今でも信じているからです。私たちの人生は一人一人違うけれど、皆同じなのです。私たちは皆、幸せになることを目的に生きています。」
ユダヤ人であるだけで否定され、財産を奪われ、家族や友人、隣人を奪われ、命まで奪われた彼女の時代。今の時代も人種差別、国家や民族の間での争いは絶えません。性差別や個人の差異を糾弾するいじめのような差別は身近に起きていますね。西欧では認められつつある同性愛者の人権も、東欧や外国では迫害がひどく殺されるケースも。恋愛したいだけなのに人権も何もあったもんじゃありません。
そんな壁いらないよ、人に迷惑かけるわけじゃない、自分の幸せは自分で決めるもの。他人の幸せはその人にしか決められない。ゲイパレードを見てると、そんな自分らしく、自分の色で輝きましょうというメッセージを受ける気がします。
世界よ虹色に染まれ!!
そしてアントワープの美味しいビールを飲むのもお忘れなく!!
by 楽しいこと大好き スノーウィー