皆さんこんにちは。
春らしい嵐が渦巻くオランダからこんにちは。
ここ二週間ほど週末は嵐が来ておりました。THE☆異常気象ですね。
さて今日はオランダの比較的新しい美術館の紹介です。
フォーリンデン美術館 Museum Voorlinden
森の中の美術館というと、クロラ―ミュラ―美術館が思い浮かびますが、
ここもお金持ちの収集家のコレクションを展示する、非常に趣のある美術館です。
ポイントその1:分かりやすい!
・現代アートのコレクションは実業家で美術コレクターのJoop van Caldenborgh氏の高い審美眼で集められた物で、展示物も有名作品が多く、老若男女が楽しめます。
草間彌生さんの「かぼちゃ」などインパクト大の作品は圧倒的で必見!
彼女のインスタレーション作品「インフィニティルーム」は、週末は時間指定の整理券が必要ですぐ無くなってしまうほど人気です。(※こちらは2020年4月13日までの展示)
他にもレアンドロ・エルリッヒの「スイミングプール」、リチャード・セラの「オープンエンディド」や、オランダでも大人から子供まで大人気でした。
小さな子供が喜んで突進していくので、親御さんは冷や冷やものですが。
またこの美術館の見どころは展示作品もさることながら、その建築と造園です。
ポイントその2:美しい!
・オランダの金持ち様が集まる街、ワッセナール。
ここの由緒あるお屋敷とあって、門から建物にたどり着く迄が、ものすごーく長いです。
湖を眺めながら、2つ分の駐車場を通り過ぎてやっと建物があります。
住宅街から少し入っただけなのに、敷地に入ると周りは森しか見えません。
この贅沢な空間の醍醐味は、行かないと伝わらないと思いますが、とにかくため息が出るほど美しい。
この森にある歴史的邸宅は1912年の建造当時の古き良き時代の雰囲気を持つ英国建築で、
その向かいに建てられたモダンな美術館は、オランダのクラーイファンガー設計事務所(ロッテルダム)のデザインです。
自然光を最大限に生かした現代建築で、館内は混雑を感じさせない静謐さがあります。
敷地内に並び立つ全く対照的な印象の2つの建物ですが、お互いをうまく繋ぐようなピート・アウドルフ Piet Oudolf 氏による造園も必見です。
一見何気ない素朴な彩りと美しさが実にオランダらしいです。
春や夏に来たらまた印象が違うことでしょうね。
※※アウドルフ氏のドキュメンタリー映画「FIVE SEASONS ガーデン・オブ・ピート・アウドルフ (2017)」は日本でも2019年に公開されております。
美術館に入って感動したのが、窓からの眺めがまるで絵画のよう。
冬なので花は無く、まるで手を入れてないようにも見える荒涼とした自然の佇まいがあまりにもさりげなく美しくて、この美術館のセンスの良さに、日本庭園で有名な足立美術館(安来、鳥取)を思い出しました。
庶民的な感覚として、ああこれだけで入場料を払って良かったと思いました。
(ちなみにここでオランダのミュージアムカードは使えません。)
ポイントその3:割と近い。
・マウリッツハイスで有名なデンハーグの街からもバスで簡単に日帰りできます。
敷地内にある歴史的邸宅のレストラン、近接する彫刻の森(Beeldentuin Clingenbosch 夏季の午後のみ公開、要予約)、裏の北海に通じる散策のための道などがありますが、全部回ると半日ではとても足りません。是非1日かけてのんびり過ごしてみてください。
レストランのメニューはサンドイッチやサラダなどオランダらしいシンプルなものがメインです。
ちょっとした腹ごしらえや休憩にどうぞ。
所在地:Buurtweg 90
2244 AG Wassenaar
行き方:ハーグ中央駅 Den Haag Centraal 上階のバスターミナルから 43番「ライデン Leiden 行」、44番 「Wassenaar Duinrell 行」で約15分、「Wassenaar, Wittenburgerweg」下車。バス停から徒歩15分。
またはタクシー利用で20分ほど。
美術館:毎日 11:00-17:00 開館
美術館敷地の庭園は無料
レストラン:毎日 10:30-18:00 営業
(レストランのみの利用も可能。予約は8名以上から)
by スノーウィー