11月になった途端、雨と雲の暗黒世界になりましたが、街中はワクワクのオランダです。
なぜかというと、人気者シンタクラースを迎える準備中なのです。
☆シンタクラースとは
11月下旬にスペインから蒸気船でやってくる、真っ白いおひげと赤い服のおじいさんで、サンタクロースの原型。上陸後は白馬に乗って12月6日のシンタクラース祭へ向けて各地を練り歩く。この時期は特に子供が大フィーバーする。シンタクラース祭りの前日に良い子はプレゼントがもらえる。逆に悪い子は鞭でしばかれ袋に詰められどこかに連れていかれる、というかつての奴隷貿易の闇を感じさせるキャラクター。
元ネタはオランダで海運の守護聖人と信奉されていた紀元3-4世紀の聖ニコラス、または聖ニコライ。
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ここまでが解説。
シンタクラースの存在を信じている子供たちの夢を守るるべく、大人たちは全力でこの期間を盛り上げます。
例えばシンタクラースがオランダに滞在中は毎日特別番組が放送されてその日の様子を逐一子供たちに伝えます。
シンタクラースジャーナル Sinterklaas Journaal
https://sinterklaasjournaal.ntr.nl/
大事な国賓ですので、デンハーグでの到着式の際は在オランダのスペイン大使やオランダ国王まで挨拶にやってきます。
到着日はその年によってまちまちですが、ほぼ11月の真ん中の土曜日頃。
上陸船の上陸の様子は生中継され、そしてオランダ中の各町でシンタクラースのパレードが開かれます。
(一人しかいないはずですが、シンタクラースは神出鬼没ということですね。)
顔を真っ黒にしたズワルトピートは、シンタクラースのお供です。
彼らも大変な人気者で、消防車に乗ったりトラクターに乗ったり、派手に登場します。
彼らの容姿が人種問題として毎年議論が持ち上がるのも一種の風物詩です。
(ちなみに煙突掃除夫なので煤で真っ黒なのだということになってます。)
今気づいた、シンタクラースの写真がない(笑)
この時は寒くて延々と続くパレードの最後がシンタクラースの登場なので力尽きたのですね。
でもどんなに時間が掛かっても、どんなに雨風が冷たくて寒くても、子供たちはじっと待ち続けます。その姿がなんとも健気です。
この期間オランダにいる方は一緒になって楽しんでください♪
ちなみに私は今年はぬくぬく家の中でテレビ&ネット中継で見たいなあと思います(笑)
by スノーウィー