2月20日にヨルダンでブレイクダンスの大会がありました。
ヨルダンのトップ16の中から優勝者を決める大会でした。
前回のブログにも書いたように先週の木曜からヨルダンでは雪が降り始めました。
ヨルダンで雪が降ると、お店はしまる、交通手段がなくなる、ナショナルホリデーになるなど一風変わったヨルダンの冬を体験することになります。
大会前日から
"明日雪が降る予定だけど、大会はあるのか?大丈夫なのか?"
"雪が降って行けないらから延期してくれ"
"どうやって会場までいけっていうんだい"
"本当に今日あるの?"
"車がスタックして会場までたどり着けない"
といったやりとりがおこなわれていました。
実際、3人の審査員のうち1人は雪の影響でかなり遅れて到着しました。
(去年は日本のBBOY Taisukeさんも審査をされていたそうです。皆、Taisukeさんのパフォーマンスが最高にクレイジーで大好きだそうです。 BBOYたいすけさん )
私も何とか無事会場までたどりつくことができました。会場の照明や来場者の熱狂やプレイヤーの演技、全てが最高に格好良く大興奮の連続でした。
Top 16 対戦相手
Somar VS Anas
Wawi VS Omar
Isheh VS Waleed
Sniper VS Spider
Nader VS Allawi
Wex VS Nas
Mod VS Ribal
この中から栄えある頂点に立ったのは、Isheh君でした。長身のまだ20歳のダンサーです。ポッピングダンスの要素をブレイクダンスに取り入れているのが特徴だそうです。抜群の存在感とバトル中、常に楽しそうに踊っているのが印象的でした。
プレイヤーの1人にブレイクダンスを始めたきっかけを聞くと、17歳の時に彼のお兄さんと偶然ストリートダンサーのパフォーマンスを目撃したのがきっかけだそうです。それ以来毎日歩いて2時間かかる場所へ訪れては、彼らの踊りを眺めていたそうです。
ある日、家に帰るとお兄さんがブレイクダンスの練習を始めていました。
”先生もいないのに踊れるわけがない”と当初は馬鹿にしていたそうですが、数ヶ月もすると色んな動きができるようになっていたそうです。
慌てて、”僕にも教えてください!”と頼んでそこから彼のダンサーとしての人生が始まったそうです。
今回の参加者のほとんどが、お金がないのでスクールに通わず自分達でYoutubeなどで
動きを研究し練習してきたプレイヤーばかりです。
またReligiousな両親を持つ彼は、ダンサーとしての道を長いこと反対されているそうです。
どこの国もそうかもしれませんが、ヨルダンではアーティストとして食べていくのはかなり困難です。
そんなヨルダンをダンスを通じ変えていきたいそうです。