先日家に帰ると、家の前に大きな車と沢山の人が行き来していて、何事かと思っていたら、
どうやら私の住むアパートの一室でホラー映画の撮影がおこなわれていたようです。
もともとはイラクで撮影がすすめられていたようですが、昨今のイラク情勢を考慮して
ヨルダンへ撮影場所が移され、映画のワンシーンが私のアパートで撮影されていたようです。(私のアパートがホラー映画の舞台なんて・・・・)
少しだけ見学させてもらいましたが、撮影の舞台裏を覗くことができたのは貴重な体験となりました。
映画の名前は The Curse of Mesopotamia です。
YouTube: CURSE OF MESOPOTAMIA First Look/Teaser 1
うーん・・・・
さて、
本日は、Omarというパレスチナ映画の紹介です。
かれこれ3回は、この映画を見ています。それ程、面白い作品です。
ヨルダンの国民の半数以上はもともとはパレスチナから難民として流入して来たパレスチナ人、もしくはパレスチナ出身の両親など持つ子孫と言われています。
ヨルダンで仲良くなった友人も、小さい頃、周囲にパレスチナ人の友人しかいなかったため、ヨルダンをパレスチナと思い込んでいたほどです。
それほど、ヨルダンにはパレスチナ人が沢山います。
私も実際、純粋(?)なヨルダン人よりもパレスチナ系の友人に多く出会っているかもしれません。
だからヨルダンに来てからパレスチナのことも沢山考えるようになりました。
本日紹介するパレスチナ映画、“オマール”は、第86回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた映画です。監督は、同じくパレスチナ問題を描いた、“パラダイス・ナウ”で2006年ゴールデングローブ賞外国語映画賞を受賞したハニ・アブ・アサド監督です。
ハニ・アブ・アサド監督は1晩で映画のアイデアを思いつき、4時間で物語の構成を書き出し、4日で脚本を書き上げたそうです。(すごすぎます!!)
またこの映画は、初のパレスチナ100%自国出資作品でもあります。
<映画予告>
YouTube: OMAR Movie Trailer (Oscars - 2014)
<ストーリー要約>
主人公のオマールは、分離壁を越え、壁の向こう側に住む恋人ナディアのもとへ通う青年であり、親友達と占領に抵抗する自由戦士でもあります。ある日オマールは、仲間と共に実行したイスラエル兵、殺害の容疑で捕まってしまいます。そして、イスラエル軍による拷問を受け、解放する代わりにスパイになるか恋人との生活を一生諦めるかの選択を狡猾なイスラエルエージェント、ラミに迫られます。そして、その決断がオマールをどんどん精神的に苦しい状況へと追い詰めていきます。。。。。
この映画は、領土問題を描きながらも、絶体絶命の状況に置かれたオマールが、恋人や親友を信じることの難しさ、人間の脆さを描いています。そしてその脆さを巧みに利用する人間も描いています。
映画を一緒にみた友人は、この映画と同じようなことがパレスチナで実際起こっていると言っていました。領土問題を語るには私の知識は、まだまだ乏しすぎますが、この映画をみて、パレスチナとイスラエルの領土問題についてもっと知りたいと思ったのは確かです。この映画は見ている人にインパクトを与える作品です。
日本でも今年公開される予定です。このブログをご覧になった方にも、ぜひみて頂きたいです。
オマール :http://www.uplink.co.jp/omar/
ハニ・アブ・アサド監督インタビュー: http://filmmakermagazine.com/84552-hany-abu-assad-interviewed-by-livia-bloom/#.VRqHJfyUe1c