スペースシャトル・アトランティスは、打上げ準備中に発生したEngine Cut Off(ECO)センサー(液体水素枯渇センサー)のトラブルの問題解決に時間を要す為、再度打上げ延期を発表しました。
予定では、
9月9日(土) 11:15am
(米国東海岸時間)
何とかして飛ばしたい所ですが、コロンビア号事故等の記録等から慎重に事を進めている様子です。
打上げチームの指揮官によれば、今晩中に再度チェックを行い、予想通りの結果が出れば明日は打上げを行う…との事。無事に打ちあがって欲しいものです。
今日のお勉強だよ~。
打上げは、地球の自転によりスペースシャトルの打上げ場所であるフロリダがISSの軌道面を横切るタイミング(軌道面がフロリダの上空を通過する)に合わせて、ISSを追いかける方向に行われます。この理想の打上げ時刻から前後数分の間であればスペースシャトルをISSの軌道面とほぼ重なった軌道面に投入することができ、あまり多量の燃料を消費することなく、スペースシャトルの軌道変更エンジンでISSの軌道面と一致させることができます。
この打上げ可能時間帯のことをロンチウィンドゥ(打上げの窓)と呼んでいます。スペースシャトルをISSへ打ち上げる場合は、この時間はわずか5分間しかとれません。それ以上にすると、軌道変更の為の燃料を余分に積まなければならない分、積荷の重量を大幅に減らさなければならなくなってしまうからです。
ISSの軌道面は1日2回フロリダ上空を通過します。北東へ向う軌道と南東へ向う軌道です。しかし、南東へ向う軌道の場合はスペースシャトルを南米大陸に向って打ち上げることになるため、安全性などを考慮してこの軌道は対象としません。従って、ロンチウィンドゥは1日1回北東に向けて打ち上げるときだけしかありません。
打ち上げられたスペースシャトルは、その後約2日間で、軌道面や軌道高度を微調整してISSへドッキングします。
(提供:JAXA (宇宙航空研究開発機構))