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2009.10.21
「蟹を食べると無口になる」
よく使われている言葉ですね。
「ディ○ニーランドに行くと別れる」
これもよく使われます。
後者についてKは、
「長い待ち時間では男のトークが問われる」
という意味と解釈しています。
窓際の座席から、上海の喧騒を見下ろして、
一段、一段と蟹へのステップを踏みながら、ビールも進み、会話も弾みます。
メニューは全部で10品目。
胃がちょうど良く活動を始め、食欲も高いレベルで安定してきたところで、
ばばばーーーんと雄雌1杯ずつの蟹が登場します。
たとえば秋刀魚を食べると、脳みそから骨髄までしゃぶるKにとって、この蟹は征服すべき山。
専用のハサミと引っかき棒を駆使して、分解、解体、吸引、掘り出しを続けます。
3~4回ほど、レストランのスタッフが来て、
「もう、よろしいですか?」
と聞いてくる。
それに対してKは、強い目ジカラと共に、
「等一下」(まだ待ってくんつぇ)
と抑えると、スタッフは、正しい「後ろ向け後ろ」をして立ち去ります。
デザートが来て我に帰った頃には、同行者のカオは氷のように冷たく無表情になっていた。
そんな、秋の夜。(K)