アート 映画 音楽 2015.09.08

ユーチューブを通して有名になったアカペラアーティストのAlaa Wardiもヨルダンに来てから知ったアーティストです。

Website: http://alaawardi.com/

 

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国籍はイラン人のようですが、1987年にサウジアラビアのリヤドで生まれて育ち、音楽と音響をヨルダンのアンマンで勉強したそうです。

彼の音楽の特徴の一つはは、ひげや体を使って音を表現している所です。

ミュージックビデオもクリエイティブなものばかりで見飽きないです。

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彼のユーチューブチャンネルの自己紹介

Alaa Wardiが僕の名前です。音楽を作るのが僕の仕事で、幸福をもたらすのが僕の願い、人のソウルを元気にするのが僕の目的、全ての人が僕の兄弟で姉妹、全ての国がボクの故郷、愛と平等がボクの信条、憎悪と偏見は僕を落胆させる、イラン出身で今はサウジアラビアに住んでるよ。僕のユーチューブチャンネルへようこそ。そして応援してくれてありがとう。

 

Alaa_wardi

2011年には、Hayajanというバンドを結成し、 Ya bay というアルバムが2013年に出されています。

アルバム Ya Bayの中の1曲と


YouTube: Hayajan "Ween El Kalam" - "هيجان "وين الكلام

 

Alaa Wardiのミュージックビデオ(必見!)と


YouTube: Alaa Wardi - Ma3gool

 

この下の曲も可笑しくておすすめです(英訳付き)


YouTube: Alaa Wardi - Sha3ri Yot3eboni | علاء وردي - شعري يتعبني

 


YouTube: Alaa Wardi - 6ofoletna 3aysheen


مين، إنتا مين، تاتيجي و تحاول تغيّرني، تا أرضيك
منا مبسوط فحالي، سيبني أعيش حياتي غير طبيعي

وين، قلّي وين، بتلقا في بني آدم سليم، مستحيل
ما كلنا ممزوجين، لسّاتنا فطفولتنا عايشين، مرعوبين

يابي،يابي..

ليش، قلّي كيف، منضلّ نحكي فأخطاء ناس تانيين، والله عيب
ما كلنا فينا بلاوي، بأمراضنا النفسيّة مهوسين، إنت مين

ياريت، بس يا ريت، نرجع زي هاي الطفلة نعيش، ببراءة
والحياة آخر همنا، نرجع نتربى من أول جديد، من دون تهديد

يابي،يابي..

(Translation by Sarah Salah)
Who are you?
Trying to mould me into something you want, something to your expectations yet I am content with myself. So let me be, odd and free.

Tell me where I can find somebody who is flawless, unblemished? Nowhere, for we all are stuck in our past, holding in our trembling inner child.

Why and tell me how we can be so obsessed with picking out others mistakes and flaws. We are all not so different, connecting to each other, holding hands of mental doubts.

I wish, oh how I wish, we can live like children again. Full of innocence and nothing to weigh us down. The chance to have a new beginning, without threat nor fear.





2013年にはソーシャルアクティビストでもあり、コメディアンでもあるHisham Fageehと一緒に"No Woman, No Drive"というミュージックビデオをつくっています。これは、ボブマーリーの”No Woman, No cry”を文字って作った曲です。

このミュージックビデオを作った経緯は、

イスラム教国の中でも超保守的な国として知られているサウジアラビアでは、女性が車を運転することが事実上禁じられています。2013年10月26日にサウジアラビアの女性達がこの運転禁止に対する抗議で、自身で車を運転し、その動画を撮影してユーチューブにアップするなどして、デモをおこないました。

その際、Alaa WardiとHisham Fageehも、この女性の運転禁止に対して、皮肉をこめて、”No Woman,No Drive”のミュージックビデオを制作したというわけです。

 

動画の冒頭でHisham Fageehはこんなことを言っています。

こんにちは、僕の名前はHisham Fageehだよ。僕はアーティストでもあり、ソーシャルアクティビストでもあるんだ。あまり音楽は聞かないけど、アメリカに留学していたときにジャマイカ人の友人が歌っていたこの曲にすごくひかれて、僕の国の文化に関係する詩に置き換えて歌うことにしたんだ。でも、楽器は使わないで歌うよ。それじゃあ今から、才能あるボクの友人たち(Alaa WAridiなど)に助けてもらいながら歌うよ。


YouTube: No Woman, No Drive

 

さてこの歌詞の一部に

Say, I remember when you use to sit,

 In the family car, but backseat.

 Ova-ovaries all safe and well,

 So you can make lots and lots of babies

 

キミが家族の車の後部座席に座っていたのを覚えてるよ

そこにいればキミの卵巣は安全で健康だから

たくさんたくさん赤ちゃんを産めるんだよ

 

というくだりがあります。

それは、イスラム聖職者教会が、女性が運転すると子宮に悪いと言っていることに対する皮肉が込められています。

私も、えぇ~?そうなの!?と、そんな教えがあることにビックリしてしまいました。

この動画は、再生回数もみれば分かる通り、非常に反響が大きかったそうです。

日本にいると中東と言えば、宗教の戒律に厳しいムスリムしかいないイメージかもしれませんが、どこの国にもアーティストのように柔軟な考え方を持つ人がいて、そういう人達の影響で少しずつ社会が変わっていくのかなと思ったりしました。


またサウジアラビア初の女性監督初による、”少女は自転車に乗って”もお勧め映画です。


YouTube: 映画『少女は自転車にのって』予告編

女性の権利や自由が大きく制限されているサウジアラビアでは、女の子が自転車に乗ることも良しとされません。主人公のWadjdaはおてんばで男勝りな女の子です。どうしても自転車を手に入れたくて、そのために奮闘する姿を、サウジアラビアの社会問題も織り込みつつ明るく爽やかに描いています。

中東に来てから、沢山誤解していたと思うことがあります。イメージ通りのこともあるのですが、中東=テロリストといった怖いイメージだけでなく、そこに隠されたまだまだ知られていない魅力に、私は出会うことができました。皆さんも中東の音楽や映画などをきっかけに、違う側面を知っていって下さればと思います。

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