ネパール風物詩
2020.01.24
大切に受け継がれてきた本へプジャ(敬意を表す儀式)をします。
スリ・スワスタニ・ブラタ・カタ(श्री स्वस्थानी व्रत कथा)の本は、代々大切に家々で受け継がれています。
弊社スタッフの実家には、100年受け継がれてきたスリ・スワスタニ・ブラタ・カタ(श्री स्वस्थानी व्रत कथा)の本があると聞きました。
毎日、読み始めと読み終わりには、一連の儀式があります。初めにシバ神の息子であるガネーシャ神に対してプジャ(敬意を表す儀式)が行われます。ガネーシャ神は、何事も成功に導いてくれる神ですから、常に何かを始めるときにはガネーシャ神へのプジャ(敬意を表す儀式)は欠かす事は出来ません。
同時にマントラ(祈り、賛歌)を唱えてから、その日の物語の読み聞かせが始まります。
マントラは、ネパール語の古語でサンスクリット語が使われています。私の実力では翻訳する事は出来ませんが、下記の通りになります。
・マントラの始まり= यं व्रह्मा वरूणेरूद्रमरूत ।(ヤン ブラハマ バルネルドゥラマルタ)
・マントラの終わり= उपनयतु मंगलम । (ウパナヤトゥ マンガラム)
物語の内容は、シバ神を中心としたヒンドゥーの神々の31話の物語となっています。
普段、親が子供の午睡や就寝時に、本の読み聞かせをすることは、珍しくありませんが、このように、子供から大人までみんなに読み聞かせると言う風習は不思議に感じます。
でも、毎年1ヵ月間、家族が集まって同じ物語を聞くと言う事で、団らんの時間が持て、家族の幸せにつながるかも知れませんね。
文:しぇるぱに 画:だれんどら