ネパール風物詩
2020.01.23
スリ・スワスタニ・ブラタ・カタ / श्री स्वस्थानी व्रत कथा
上記の本は、シバ神とパルバティ女神の長男<クマール神>が、古代インドのバラモン教の聖典ヴェーダに出てくる8人の行者の1人<リシ・アガスタムニ>へ語った31話から出来上がっています。
この<スリ・スワスタニ・ブラタ・カタ(श्री स्वस्थानी व्रत कथा)>と言う本を、毎年プース月の満月の日(プース・スックラ・プルニマ / पाैस शुक्ल पूर्णिमा)からマーグ月の満月の日(マーグ・スックラ・プルニマ / माघ शुक्ल पूर्णिमा)まで1か月間をかけて読むと言う風習がネパールにはあります。
今年は、1月10日(金)~2月9日(日)までの1ヵ月間となります。この本は、その家その家にずっと引き継がれているそうです。
第1話のページ
第31話のページ
そして、この本は1人1人が読むというのではなく、家族の1人がその他の家族に、毎日1話づつ読み聞かせると言い事です。
この本の題名を直訳すると<スリ・スワスタニ(श्री स्वस्थानी)>とは、ヒンドゥ教の女神の名前で、<ブラタ(व्रत)>は断食、<カタ(कथा)>は物語です。つまり、この本は、断食をして読む本と言う事のようです。
でも、家で家族に読み聞かせる人、聞く家族の人たちには、特に断食をしなければならないというルールはないそうです。
次回は、実際家庭では。どんな感じで<スリ・スワスタニ・ブラタ・カタ(श्री स्वस्थानी व्रत कथा)>が読まれているのかをお伝えしたいと思います。
文・画:しぇるぱに