パロ・ツェチュ時のパロ・ゾン中庭風景
たくさんの人たちがパロ・ゾン中庭に集まって来ます。
ツェチュの始まりは、僧侶の楽器演奏の先導により、神聖な仏陀像、高僧、若い僧侶、小さな僧侶の順に列になって、パロゾン中庭にある寺院へ入り儀式が行われます。儀式後、僧侶による仮面舞踊や国立芸術団の民族舞踊が行われます。
パロ・ツェチュの最終日5日目は、パロ・ゾン中庭にある寺院の建物の壁面に大きな曼荼羅(トンドル)のご開帳が行われます。
この大きな曼荼羅(トンドル)のご開帳時間は、その年その年によって異なります。毎年、パロ・ツェチュが近日に迫ると、その年の曼荼羅(トンドル)のご開帳のための吉祥時間が発表されます。例年早朝02:00から03:00時頃が多いです。
かなりな早朝にもかかわらず、現地の多くの人たちは、パロ・ゾンに集まり、ご開帳を待つのです。
大きな曼荼羅が僧侶たちにより寺院の壁面に開かれていきます。
大きな曼荼羅がご開帳されると、僧侶たちによる燈明と読経が始まり一連の儀式終了後、ゾンに集まったたくさんの現地の人たちは、列を作り順々に曼荼羅へ向かい、曼荼羅に額ずきます。
まだ、夜明け前の暗く静寂な境内、僧侶の読経を背に次々と人々が曼荼羅に額ずいて行く姿・・・それも、独特な民族衣装をまとっている人々・・・何だか別世界に紛れ込んだような錯覚を感じてしまいました。
中国やインドと大きな国に挟まれて、独特な世界観を持つ山岳国のブータンは、まだまだ神秘的な魅力を秘めている国だと思います。その魅力に触れてみませんか・・・・・。
文:しぇるぱに 画:しぇるぱに