2007.07.30

 予算の見通しが不透明な中、MTA(ニューヨーク市都市交通局)は先週、2008年と2010年の2回に分けて運賃値上げの構想を発表した。

 どの程度の値上げが見込まれているのかがまだ定かではないが、これらの値上げを実行することにより長い目で見ると利用客にとっては有利な方向へサービス向上等を中心に結びついてくるとMTA側は強く確信をしている。

 この値上げは市内の地下鉄の他、市バス、近距離高速バス、メトロ、そしてMTA管理下の橋やトンネルも値上げの対象になっている。

 MTAの今年の黒字額が約10億ドルと見込まれている中、もしこの値上げが実行されないとなると、2009年には15億ドル、そして2010年には20億ドルの赤字が生じる可能性があるとMTA側は予測している。

 またMTAによると、例え2回による値上げが実行されなかったとしても、2009年にどちらにしろ大幅な値上げを避けることはできない 見込んでいる。

 今回の値上げは、バス運行時間の増加、駅は車両のメンテナンス、よりよいセイフティープログラムの作成などに費やされ大きく役立たれることが一番の目的MTAは主張している。

 12月の予算案の可決前にMTA側は現在の2ドルフェアーを基にどれぐらいの値上げが必要になるのか協議される。予算可決までにMTA側は市民の意見を参考に協議を行っていく方針だが、もうすでに一般市民より多くの不満の声が出始めている!!

 “乗車料が上がっていくのみで、我々の給料はそれに平行して上がっていかない。ふところの具合が不安だ。”とある51歳の女性。2年間で2回の値上げはやりすぎだ!それに連動してサービスが実際に向上していくのであれば別だが。。。”とある30代の会社員。

 これに対してMTA側は、今後できるだけ利用客のふところを当てにしていくのではなく市や州からの協力を得る方向でサービスの向上に向けて勤めていきたいとの意向をしめしている。

 確かに80年代、90年代に比べるとあらゆる面で質が上がってきているニューヨークの地下鉄。ただ、他の都市、例えばボストン、ワシントン、アトランタ等と比較するとオーバーオールの面で明らかに負けており先進でないことがはっきりと分かる。このフェアーハイクがどのような(好)影響をもたらしていくのか?さらなる発展を期待したいものです。


by 木下 一 

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