今や世代を超えた人気を獲得しつつある、妖怪マンガの傑作「ゲゲゲの鬼太郎」の原作者として知られる漫画家・水木しげる氏の版画展「妖怪道五十三次」が、米国の首都ワシントンDCのジャパン・インフォメーション&カルチャー・センターで、3月5日から5月5日まで開催されている。
英語のタイトルは ・・・・「Fifty-Three Stations of the Yokaido Road」
その題名から想像される通り、日本を代表する浮世絵師・歌川広重(安藤広重)の「東海道五十三次」をモデルとして、もし妖怪が旅をしたら・・・という発想から製作された作品集である。
本家の五十三次と同じく、お江戸・日本橋から出発して、京都・三条大橋に至る合計55枚の絵の中に、総勢300体もの妖怪が登場するという、壮大な妖怪絵巻!
もちろん、その中には、鬼太郎、目玉おやじ、ねずみ男、猫娘、ぬりかべ、一反木綿、・・・などのお馴染みのキャラクターが続々と登場する。
水木しげる氏は、今年の3月8日で86歳!
日本国内ではもちろん、最近では海外での評価も高い。
昨年(2007年)は、自伝的漫画作品「のんのんばあとオレ」の仏訳版が、日本人で初めてアングレーム国際漫画祭(ヨーロッパ最大級の漫画イベント)で、最優秀コミック賞を受賞している。
今回ワシントンDCで開催されているイベントでは、江戸時代の浮世絵師と全く同じ高度な職人仕事で製作された版画作品に加え、水木氏への貴重なインタビュー映像も上映されるという。
水木漫画ファンのみならず、世界に誇れる日本の浮世絵芸術の真髄にも触れることができるという点で、ぜひとも目にしておきたいイベントである。
★★★★★★
妖怪道五十三次
Fifty-Three Stations of the Yokaido Road
5月5日(月)まで。
月~金 9:00AM-5:00PM
土日休館
Japan Information & Culture Center
Lafayette Center III
1155 21st Street, NW, Washington DC
(21st St./Between L and M St.)
http://www.us.emb-japan.go.jp/jicc
橋の欄干で昼寝するねずみ男のブロンズ像(上)と、境線の境港駅で出発を待つ鬼太郎列車(下)。
★昨年7月、鳥取県境港市にて撮影。
BY Minakovich
