皆様、ジュディ・ガーランドという女優さんはご存知ですよね?名作映画「オズの魔法使い」のドロシー役といえばお分かりでしょうか(え、誰?という方は、ここをクリック 。)娘はあのライザ・ミネリ。
「オズの魔法使い」以外にも「スタア誕生」「若草の頃(セントルイスで会いましょう)」などの代表作もたくさんある超がつく大スターです。映画女優としてでなく、ジャズシンガーとしても成功をおさめている、天賦の才能を持って生まれた真のスターです。
そんな彼女の人生を舞台化したお芝居、「END OF THE RAINBOW (虹の終わり)」を観てきました。このタイトルは言うまでもなく、「オズの魔法使い」から生まれた名曲 OVER THE RAINBOW (虹の彼方に)にひっかけていますね。
以下、若干ネタバレします。
この作品、一応芝居という事なのですが、ジュディ・ガーランド役の人が劇中のコンサートのシーンや、自身の感情を吐露するシーンで多数の歌(主にジュディの持ち歌のジャズ)を披露するので、セリフが多めのミュージカル、と言った方が近いかもしれません。
この作品の見どころは、なんと言ってもジュディ・ガーランドを演じるトレイシー・ベネットという女優さんの歌の、本人とのそっくりぶりです(見た目も結構良い線行っていますよ)。いや、そっくりさんショーというレベルを超越し、本人が憑依したかのような鬼気迫る演技です。私は、このトレーシー・ベネットに今年のトニー賞の演劇主演女優賞を授賞して欲しかった!
このお芝居、彼女の子役時代からの成功物語かと思いきや、彼女の悲しい晩年にのみスポットを当てています。なので、「オズの魔法使い」のエピソードも出てこないのですよね、残念ながら。ただし、大ラスでOver the Rainbowを歌ってくれます!このシーンは、全ての観客が“待ってました!”と思っているのが分かりましたよ。
彼女の人生は映画以上に波乱万丈で、子役の頃からドラッグと酒にどっぷり浸り(大人になってからでなく、ドロシーの時から既にです!)、ボロボロになった体でジャズ・シンガーとして舞台に立ち、そして47歳という若さでこの世を去りました。
というわけで、なんとも胸がつまる悲しい最期なのですが、それでも天から授かった才能(美貌、演劇力、歌唱力)を最大限に活かし、短い人生を駆け抜けた彼女の人生に圧倒されました。
王道のブロードウェイのショー以外のも観てみたい、という方にオススメです!
END OF RAINBOW
Belasco Theatreでロングラン上演中。
http://www.endoftherainbowbroadway.com/
Ken
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投稿: さゆ -2012年7月26日 (木) 00時41分
■無題
はじめまして。ブロードウェイミュージカルが大好きです。お芝居だと思い込んで、全くノーチェックでしたが、がぜん興味がわきました。ご紹介ありがとうございました。再来月行くまでやってるといいなー。 -
投稿: his-newyork -2012年7月29日 (日) 01時25分
■Re:無題
>さゆさんこんにちは。一応お芝居ですが、音楽劇というのがぴったりくるかもしれません。ちょっと通好みのショーです。NYにいらっしゃる時まで公演が続いているといいですね。Ken