1842年の創立以来、実に170年以上の歴史を持つニューヨーク・フィルハーモニックは、アメリカ有数の伝統を持つオーケストラとして知られています。
かつてはマーラー、トスカニーニ、フルトヴェングラー、ブルーノ・ワルターなどの伝説的な指揮者が指揮台に上り、1950年代から60年代にかけては名指揮者レナード・バーンスタインが黄金時代を築きました。現在の音楽監督は地元ニューヨーク出身の日系2世アラン・ギルバート。新世代の名手たちとともに新鮮なオーケストラ・サウンドを作り出しています。
そして、ニューヨーク・フィルで注目されるのは定期的に招聘される客演指揮者。
楽曲との組み合わせによっては、音楽ファンには見逃せないプログラムが多数あります。
というわけで、先日、セミヨン・ビシュコフ指揮によるマーラーの交響曲第6番を観に行ってきました。
ユダヤ系ロシア人のビシュコフは現在63歳。カラヤン在命時の1980年代には、次期ベルリン・フィルの音楽監督就任も噂されたこともある大物指揮者です。
リンカーン・センター内にある、ニューヨーク・フィルの本拠地デヴィッド・ゲフィン・ホール。
以前はエイヴリー・フィッシャー・ホールという名前でしたが、数年後に改築が予定されているホールのために1億ドルの寄付をしたデヴィッド・ゲフィンを冠する名称に変更されました。
ニューヨーク・フィルの指揮台に上った指揮者たちのポートレイト。中段の左端が現在の音楽監督アラン・ギルバート。
その3つ隣りにはマーラーの顔も見えます。
ニューヨーク・フィルにゆかりの深いマーラーの写真と自筆の手紙。
1909年に常任指揮者に就任し、厳しい指導で楽団員の演奏レベルの向上に努めました。
ホールのギャラリーに展示されたラフマニノフの貴重な資料。
代表曲の一つ、ピアノ協奏曲第3番は1909年にカーネギー・ホールで初演され、その翌年、マーラー指揮ニューヨーク・フィルによって再演されています。
ニューヨーク・フィルの2015-2016年シーズンの曲目を紹介したパンフレット。
当日の曲目、マーラーの交響曲第6番を解説するステージ・ビルのページ。
全4楽章、全曲で1時間30分近くを要する大曲で、途中休憩なしで演奏されます。
ロビーには、ドリンクや軽食が用意されているカウンターもあります。
仕事帰りにでも気軽に立ち寄って音楽を楽しめるのは、アメリカならではの雰囲気です。
日本で外国のオーケストラを鑑賞しようと思えば、チケットが高くなるのが悩ましいところ。
アメリカの地元では、ごく一部の人気プログラムを除けば、それほどの金額にはなりません。
ぜひ一度、本場のクラシック音楽を体験してみてください。
■MORE INFO■
ニューヨーク・フィルハーモニック公式サイト
http://nyphil.org/
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