この間、サイパンで日本の地震のチャリティイベントが行われました。
すでにいろんなブログで紹介されていますが、マリアナ政府観光局、サイパン
日本人会、ホテル会、日本サイパン旅行業界(JSTA)が主体のイベント
だったそうです。
自分も日本からご到着のお客様をホテルにお送りした後、オフィスの倉庫で
拾ったクッキーの空き缶を持って、少しだけ参加。
困ったことに朝からすごい雨。止んだり降ったりを繰り返しながら時に
土砂降り。
朝から順番で、土砂降りの中、道路に立って募金をしてた地元の高校生や
もっと小さい子供たちやおじちゃん、おばちゃん。雨がすごいからずっとって
いう訳にはいかず、それでも順番に途切れることなく何十人単位でずぶ濡れ
になりながらの募金活動。
その誰もが、なんだか自分たちは偉いことをしているって心のどっかで
打算的な笑顔ではなく、困っている人がいたら助ける、ただそれだけのこと
って自然な振る舞いが感じられ、サイパンの人たちに対する見方が大きく
変わった。
世の中って人が増えて競争しだすと、誰かを押しのけなきゃ生きていけない
けど、人が少ないと助け合って寄り添わなければ生きていけない、そういう
空気がサイパンにはまだ確かに残っている。そんなふうに感じた。
誰かによく思われたいから、よく思われることで自分が後で得したいから、
自分は偉いって思い思われたいから、誰かが見てるから、そういうことでは
ない穏やかな笑みがそこにあった。
車が通るたび、”誰か知り合い通らないかな”って、ま、知り合いが通ると、
お金くれそうだからなんだけど、心のどっかで”あの日、募金してたでしょ?”
って言われたい自分がもしかしているのかもしれないっていう自分の心を
心底恥じた。
今回のイベントのために誰かが作ったおそろいのTシャツなんかを自分は
着て参加したのだけれど、そんなもの行き渡らず、普通に学校帰りに立ち
寄って、雨に濡れ、ipodでステップ踏みながら参加してた高校生の方が
お揃いのTシャツよりよっぽどかっこよかった。
それともう一つ、サイパンの日本の会社の人たちもたくさん参加してたのだ
けれど、その中でも、普段自分があまり口もきけないような色んな会社の
偉い人も率先して道端に黙って立ってたのが、日本人もまだ大丈夫かも
しれないって思った。
立派な事だけ口にして、役割分担の名の下に汗をかきたがらない人って
多い中、誰にアピールするでもなくそういうことができる人ってやっぱり
いいって思う。
早くみんなが笑って暮らせる日が来てほしい。
あと、もうひとつ。
災害を願う訳ではないけれども、サイパンには中国人や韓国人も多いのだ
けれど例えば中国や韓国でなにか大災害が起きてサイパンで募金活動が
行われたら、チャモロの人たちにならって、自分もまた道端に立とうって思う。
by yoshi