歴史に残る悲劇をテーマにし、大ヒットを記録した映画は少なくありません。「Pearl Harbor(パール・ハーバー)」や「Titanic(タイタニック)」など、当時の悲劇も、世代が変わるにつれ心の傷も癒え、映画という形で再び歴史を見つめなおすことが出来るからです。
2001年に世界中を揺るがせたNYの悲劇の舞台は、今やNYの
人気観光スポットの一つとなっているワールド・トレード・センター跡地のグラウンド・ゼロですが、やはりフェンス越しに見えるポッカリと空いた土地を見ながら、涙を浮かべる遺族の人を今だに見かけます。
その9/11をテーマにした映画「World Trade Center(ワールド・トレード・センター)」のディレクター、オリバー・ストーンは「9/11のような悲劇は二度と起こらぬよう、誰もが心に刻みつけ、次の世代にも受け継がれなえればいけない歴史の一部だ」と語る。
ニコラス・ケージ主演のストーリーは、崩れ落ちたツインタワーの中から奇跡的に救出される二人の警官の実話。絶望の中の希望を映し出したストーリーラインとは言え、思えば9/11が起こったのはほんの5年前のこと。
この日に家族や友達を亡くしたという人々は、今でも思い出すのは辛すぎる過去かもしれません。(ノ_-。)
9/11に母親が亡くなったというキャリーさんは、5月に違う映画を観に行った時に「World Trade Center」のプレビューが上映された途端、泣きながら映画館から飛び出したと言う。「まるで傷口をえぐられた気分…。あの日をニューヨークで生きぬいた人達にとっては、お金を払ってまで再び味わいたいものだとは思わないわ。
」
(9/11に亡くなった人々の名前が刻まれたボード)⇒
8月3日に行われた試写会には、9/11で亡くなった人々の遺族も数名参加し、その反応は様々でした。9/11に息子を亡くしたマリーさんは「この悲劇は、決して忘れてはならないものだから、多少ショックはあっても、映画という形で残すことはいいことだと思うわ」という意見もあれば、キャリーさんのように「まだ心の傷が癒えない今、この映画は刺激が強すぎる」という意見も多数あったそうです。
そんなニューヨーカー達の複雑な気持ちとはうらはら、「World Trade Center」は本日8月9日に全米リリース。さて、反応は如何に…
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投稿: アトム -2006年8月 9日 (水) 23時55分
■賛否両論
なのでしょうが、大切なことはただひとつ。あのときに感じたことを、決して忘れてはならないと思います。人々の心と、世界が平和になりますように・・・ -
投稿: kiki19087 -2006年8月10日 (木) 01時54分
■アトムさんのおっしゃるとおり
このことを風化させないことが大切ですね。当時、私もペンシルバニアに住んでいたので直接的な被害はないにしろ、当日の朝フィラデルフィアの街中がパニックだったことははっきりと覚えております。 -
投稿: his-newyork -2006年8月11日 (金) 21時48分
■世界中を揺るがせた
私も、ツインタワーが崩れ落ちた時は日本にいたのですが、ペンシルバニアにいらっしゃったkikiさん同様、日本もこのニュースが流れた時はカナリ大騒ぎだったのを覚えています。世界の裏側にまで震撼させたほどの5年前の悲劇、忘れたい人にも忘れられない、というより、今後2度と起こらないよう忘れてはいけないことですね。