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テーマ：観光

2006.08.25

今冬、MoMAの外壁に「ニューヨーク」を映す

モダンアートの集大成とも言える「The Museum of Modern Art（近代美術館）」、MoMA。ニューヨークでアートを鑑賞するなら、メトロポリタン美術館とMoMAは絶対はずせない！という人も多く、世界の４大美術館と並ぶほどです。

そんなMoMAですが、来たる2007年1月にその外壁を巨大アウトドア・スクリーンにし、７つのプロジェクターを使って、現在国際的に最も注目を浴びている若手アーティストの一人、ダグ・エイケンの手掛ける映画を上映するとのこと。

実は、現代美術界から注目される以前から、ダグ・エイケンはファットボーイ・スリムやイギー・ホップなどの有名アーティストのミュージックビデオも手掛けていて、彼の作り出す映像は、高い洗練性と独特の非日常的な表現を兼ね備えているとと同時に、シンプルで分かりやすいコンセプトが最大の魅力の一つと言われています。

今回のMoMAプロジェクトのために制作進行中の映画は、職業も生き方もバラバラの5人のニューヨーカー達の生活の中にある何気ない出来事やひとときを表現したものだそう。登場人物のアイデアは、タイムズスクエアのネオンサインの中で働く整備士や、自転車で街中を走り回るメッセンジャーの少年、女性タクシー運転手など、様々。普段は見過ごしてしまいそうな何気ないニューヨークの人間ドラマを、エイケンのクリエイティブな視点から表現した映像は必見です。ちなみに、このショート・フィルムには「始まり/終わり」はなく、つねに流れ、変わりゆくニューヨーカーの日々を表現したものだそう。:*:・(￣∀￣)・:*:音声の使用に関しては、まだ検討中とのことです。

今回の制作費用は、約100万ドル（約1億1600万円）と、決して安くはない費用ですが、建物の外壁に写しだされる映像のため、誰でも無料で鑑賞できるということ！（←「無料」という言葉に弱い私…）2007年1月16日から1ヶ月ほどの短い期間ですが、日没から22時頃までMoMAの外壁で繰り広げられるニューヨーカー達の飾らない、リアルなライフストーリーは、いつも急ぎ足のニューヨーカー達をも思わず立ち止まらせてしまうはずです。