「ミュージカルのお話の基本は、”ボーイ・ミーツ・ガール”です。都会に出てきたばかりの男性と女性がめぐりあい、恋に落ちるんですね」
ニューヨークのベテランガイドさんから、こんなお話をうかがいました。なるほど。新しい街での新しい生活、初めて出会う人たち。そこで生まれる恋。ふるさとを離れた人にとってはすごくシンパシーを感じるにちがいない設定です。
ロマンティックー
しかし。出会う街、出会う時代、出会う人によってストーリーはハッピーエンドにも悲劇にもなるわけでして・・・。
2017年3月にブロードウェイで再演される、ロングラン歴代12位のミュージカル「ミス・サイゴン」の、2014年ロンドン公演を映画化したものを観てきました。
舞台は戦争が終焉を迎えつつあるベトナムはサイゴン。ここで故郷の家を焼かれ、家族も殺された17歳の主人公キムが、アメリカ兵のクリスと出会います。・・場所は売春宿。
いきなりつらーい( ノД`)シクシク…
キムには、故郷で13歳の時に親が勝手に決めた許嫁がいます。きっと戦争さえなければ、彼女はこの許嫁とそのまま結婚していたはずです。この許嫁もキムを追ってサイゴンへ。
チョイスが極端すぎるー(´;ω;`)ウゥゥ
この、究極の2択しかない時代のまっただなかにいるキムが選んだのは、アメリカ兵のクリス。もうすぐ彼はアメリカへの帰還が迫っているというのに、ガッツリ二人は恋に落ちます。
もうここから悲劇が圧巻の歌とダンスと演出で怒涛のごとく展開されていくわけですが、正直私にはつらいお話でした。あまりにつらすぎて、ジャッジがおかしくなるのか、このミュージカルの中で一番まっとうな人かもと思えてきたのが、キムが働く売春宿の主であるエンジニアでした。彼はお金といかしたおねいちゃんサイコーというゆるぎない価値観があります。もういさぎよいほどです。こういう人は戦時下だろうがなんだろうがサバイブしていくんですね。彼が歌うナンバー「アメリカン・ドリーム」は必聴です。というか、アメリカに住んでると苦笑いするしかない歌詞内容ですが。You Tubeでもアップされてますので、ご興味のある方は聴いてみて下さい。
ここで終わってもいいのですが、ちょっと気分がへこんだままになるので(ミス・サイゴンファンの皆さますいません)。ベトナム戦争が舞台の恋愛もので私の好きな映画をご紹介します。
「ソウル・ガールズ(英語題 The Sapphires)」
カントリーミュージックが好きな、オーストラリア先住民アボリジニの血を引く三姉妹とその従妹が、ひょんなことからソウル・ミュージック歌手としてベトナム戦争の慰問へ行くお話です。この女の子たちが、戦争が行われているなかでも恋に落ちていくようすがもう・・・
カワイイーカワ(・∀・)イイ!!
同じボーイ・ミーツ・ガールなら、やっぱりハッピーなお話がいいなと思います。
描いてみたけど似なかった・・・
byさっちゃん