世界最大の多国籍都市ニューヨークでは、国籍の数と同じ種類の多国籍料理店があります。
ニューヨーク市の調査によれば、2014年12月時点で、多国籍料理店の国籍別最大勢力は中国(2490軒)。
以下イタリア(1065軒)、日本(752軒)、メキシコ(729軒)、スペイン(634軒)、フランス(354軒)、インド(321軒)
・・・と続きます。
その中にあって、11位(186軒)に位置するのがアイルランド料理店。
19世紀前半、母国を襲った「じゃがいも飢饉」のあおりを受け、多くのアイルランド人が移住を余儀なくされましたが、
それ以来、最大の居住地となったニューヨークでは、数多くのアイルランド料理店が建てられてきました。
マンハッタンを歩くと、数ブロックに1軒は、あの三つ葉のシャムロック印の建物を見つけることができます。
そんな建物の中でも、最も「西の果て」にあるのが、1868年の創業から実に150年の歴史を持つ老舗
「ランドマーク・タバーン(The Landmark Tavern)」。
場所は11番街と46丁目。
現在のマンハッタンは12番街までありますが、
150年前の当時は11番街までしかなく、ここからハドソン河畔を見下ろすことができました。
1868年といえば、日本では明治元年。
アメリカでは南北戦争が終わったばかりで、最初の大陸横断鉄道が建設されていた時期。
いまだに先住民族との争いが絶えない西部開拓時代だったことを思えば、どれほど長い歴史を経ているかがわかります。
3階のレンガ造りで、当時としては立派な建物。
ハドソン河畔を見下ろす名前どおりのランドマークとして、十分目立つ存在だったことでしょう。
アイリッシュグリーンに彩られた日除け。
こういう料理店がニューヨークに186軒(2014年12月時点)もあります。
本場のアイリッシュコーヒー($12.00)。
ウィスキーの香りだけて、心身ともに癒されます。
当店自慢、ボリュームたっぷりの「ランドマーク・バーガー」($14.50)
牛肉、チーズ、オニオン、マッシュルーム入り。
11番街という場所柄、ここまで足を伸ばす観光客は少なく、お客のほとんどは常連のアイルランド人という印象。
創業以来のアットホームな雰囲気を今に伝える、貴重な隠れ名所としておすすめしたいと思います。
■MORE INFO■
The Landmark Tavern
626 11Avenue (46th St & 11th Ave)
New York, NY 10036
Tel: (212) 247-2562
https://thelandmarktavern.com/
Posted by Firebird '19