いつもニューヨーク支店のブログをご覧いただきありがとうございます。
新型コロナウイルスの感染拡大が最も深刻だったニューヨークは6月8日から経済活動が再開されました。
皆様が安心してニューヨークにお越しいただけるようになった際に参考になる観光情報やスタッフの日常生活などの記載を引き続き努めてまいりますが、
規制は段階的に緩和されていくため、まだしばらくは記載内容が新型コロナウイルス感染拡大前の体験、情報などになることがございます。
何卒ご容赦いただきますようお願い申し上げます。
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マンハッタンの各所に点在するハイ・クオリティのベーカリー。顧客販売のみならず、高級レストランや高級デリなどにも届けられるベーカリーも数多いですが、これらの多くは販売と製造を別の場所で運営しているケースが多いと言えます。
そもそもマンハッタンは土地・スペースが限られ、家賃も極めて高いため、小さなベーカリーは別として、需要に応えられるだけの製造スペースを確保することは非常に難しいと言えます。
そのような理由から、最近はマンハッタン外で店舗展開を始めるベーカリーが増えていますが、製造部門に関しては昔からマンハッタンに近いクイーンズ地区がパン製造のメッカでもあります。
特にイースト・リバーを隔てたロングアイランド・シティは、昔からイエロー・キャブの拠点として(1970~80年代には「TAXI」という有名な人気テレビ・シリーズもありました)、またパンのみならず食品製造の拠点として有名なエリアでしたが、今も多くのパン製造が行われ、再開発が進む中、逆に店舗展開も進めるベーカリーも増えています。
ロング・アイランド・シティのハイライズ(高層ビル)の一角にある「Cannelle」もそうしたベーカリーの一つです。
ここは元々、ロング・アイランド・シティよりも更に東に進んだ同じクイーンズ区のジャクソン・ハイツというエリアでスタートしたベーカリーでした。
ニューヨークに住む人間であれば、ジャクソン・ハイツと言えばインド人のコミュニティをすぐに思い浮かべますが、実はこの「Cannelle」の共同オーナーであるサンバさんはインド系(スリランカ人)です。とは言えこのベーカリーはインド系ではなく、れっきとしたフレンチ・ベーカリーです。
実はもう一人の共同オーナーであるジャン・クロード・ペレノウさんはフランス人であり、彼等は「ブルターニュ(ペレノウさんの出身地であるフランス北西部)とスリランカ(サンバさんの出身地)からニューヨークにペイストリー作りのアートと愛を届ける」と自ら語っているように、実にニューヨークらしいダイバーシティを体現した新世代のベーカリーであると言えます。
この「Cannelle」はフレンチ・ベーカリーの中でもパティセリー、特にケーキに比重が置かれています。それはペレノウさんが元々、ニューヨークを代表する豪華ホテルであったウォールドルフ・アストリアのチーフ・ペイストリー・シェフであったことが大きな理由ですが、そうした伝統的なパリジャン・スタイルのペイストリー作りに、サンバさんの独創的でユニークなセンスとペイストリー・シェフとしての腕前が加わったことが、「Cannelle」のクオリティとスペシャリティを倍増させる結果になっていると言えます。
シンプルなバゲットやカンパーニャ、そしてクロワッサンやデニッシュもお勧めですが、やはりこの店の真髄はケーキにあり、と言えます。アメリカンな要素を廃した、小ぶりで繊細、芸術的なデコレーションと洗練された味は、最近ニューヨークの様々なメディアで取り上げられて絶賛されており、日本人好みであるとも言えるでしょう。
実際に、日本人に馴染み深いミルフィーユとティラミスとストロベリー・ショートケーキは、一度食べたらファンになってしまう、一押しのお勧めメニューです。
Cannelle
5-11 47th Ave, Long Island City, NY 11101
Tel: 718-937-8500
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一日でも早く世界の新型コロナウイルス感染が終息し、皆様に素晴らしい旅行をご提供できることをスタッフ一同心よりお祈り申し上げます。
皆様も健康に留意し、健やかにお過ごしくださいませ。
HIS ニューヨーク支店