海外の見知らぬ街で旅行者がお世話になるのが地下鉄。
バスは日本みたいに料金表が車内にないし、ルートもわからない、だいたいバス停に地名なんか書いていない。だからバスは旅行者には乗るのが難しい場合が多いですよね。
その点地下鉄は旅行者の強い味方。路線は確認できるし、駅名も大きく書いてあります。
どこの国に行っても日本ほど細かく料金が分かれていないので券売機のボタンもすくなくシンプル。
だいたい1回の登場でいくら、とか1日バスも含めて乗り放題でいくら、みたいな感じ。そして入場は管理しても退場は管理しない、つまり改札を出る際に切符がいらない国がおおいですよね。
日本は登場区間、距離で料金が細かく区分され券売機のボタンも多く改札を出る際にも切符が必要。私のようのうっかりモノは、改札を出る際にさっき購入したはずの切符がないなんてこともしばしば・・・。
オーストリアのウィーンなどは改札といっても、棒がたっているだけでなかなかそれが改札とは気づかないので気が付いたらホーム、なんてこともありえます。ただ当然なにもないわけではなく突然私服の検査官が立ち上がり、切符検査を始めるそうです。 簡単に無賃乗車できてしまいそうなシステムに、逆に人々のモラルを信頼している大人の社会を感じてしまいました。
やっと本題。
昔はニューヨークの地下鉄といえば、落書き、怖い、不衛生といったイメージがつき物でしたが、ここ数年はかなり改善されたようです。
前からひとつ疑問があったのですが、地下鉄の路線はアルファベットと数字の路線が混在しています。
東京では半蔵門線、ロンドンでもピカデリーラインなど地名がつくタイプ、パリのように番号で区別するタイプなどありますが、混在するタイプは珍しいなぁと思っていたのです。その謎が解けました。
ニューヨークの地下鉄の成り立ちに関係がありました。
もともとは1904年にINTERBROUGH RAPID TRANSIT COMPANY(IRT)が最初に営業を開始しました。このとき開通したのがCITY HALLから125st。現在では緑の4、5、6番が走る路線。アナウンスが機械で次の駅名も電光掲示で行われる最新鋭機が走るので新しい路線かと思いきや、一番古い路線だったんですね。
そして、その後1913年にBROOKLYN-MANHATTAN TRANSIT CORPORATION(BMT)が地下鉄建設契約を市と締結。市としてはこの2社を競わせて地下鉄網を発展させようとしていたらしいのですが、なんとそこに市が運営するINDEPENDENT SUBWAY SYSTEM(IND)が1932年に参入。3社でそれぞれの路線を運営するという時代になったそうです。
その後、1940年にIND(ニューヨーク市)がIRTとBMTを買収し、地下鉄全線を公社化してひとつの鉄道網を構築するに至ったそうです。
そのときのIRTの路線を走っていた地下鉄が他の2社に比べ若干小型である15m車両が走る路線をDIVISION Aとし、19m車両を使うBMT、INDの路線をDIVISION Bとして区別したのだそうです。
そして現在でもIRT路線、DIVISION Aが数字、BMTとIND路線、DIVISION Bがアルファベットで線が区別されているということなのです
〝Take the A-train(A列車で行こう)〟というジャズの名曲を生み出したニューヨークの地下鉄。
その生い立ちに思いを馳せながら地下鉄にのると旅の想い出がちょっぴり深くなる・・・かも。
By Maggie
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投稿: toronto -2007年7月30日 (月) 22時00分
■地下鉄
NYCの地下鉄の話大変興味を持って読みました。 トロントでは市が運営しており、プライベートの会社が地下鉄業界へ参入すると違法になってしまうんですよ。なので、ストが起こった時には大変なことになってしまいます・・・・