前回ブログで紹介しました、MORET SUR LOING モレ・シュール・ロワンの第二段です。
モレシュールロワンというと、印象派の画家シスレーや、古い建物が残っている町として知られています。
緑豊かなロワン川。その両岸には昔の家がそのまま残っています↓
シスレーの絵画にも登場する橋と塔と教会。100年近く変わっていない風景なのですね↓
そして今回は、ロワン川のカヌーに挑戦。
カヌーを催行している会社は何社かあり、みな同じ場所から出発しているようです。 その中で、今回挑戦するのは半日カヌー。1日カヌー体験ピクニック付きというのもあり、かなり惹かれたのですがあいにく1ヶ月程予約でいっぱい!だということです。
半日コースは、午前、午後と2回あります。午後のコースを選んだので、14時に集合場所へ行きます。これから川へ行くというのに、天気は曇り、気温は15度前後。。。体は既に冷え切って震えています。
集合場所はモレシュールロワンにあり、既に家族が何組か集まっていました。
これが私たちが乗る予定のカヌー↓
催行会社のミニバスに乗り、モレシュールロワンを出てロワン川上流の出発ポイントへ向かいます。慣れているとは言え、カヌーを何台もミニバスの後ろに牽いているのに、狭い路地をかなりのスピードで飛ばすので、心配しながらシートベルトを掴んでいました。
ミニバスは街を抜けて森へ入っていきます。周囲に本当に何も無い森の奥深くまでやってきて、ようやく車は停まりました。 カヌーの出発ポイントらしい広場に来ると、他の参加者が既に到着していました。カヌーは、家族参加が多いらしく、私たち以外は皆子供連れの家族でした。
川をいざ前にすると、だんだん緊張してきました。
さらに上流から出発したらしいカヌーが川を下っていくのが見えます。天気はさらに曇ってきました。太陽が顔を出さないかと、必死に願います。
インストラクターの指示に従い、救命ジョッキを着用し、荷物をタンクの中へ入れてボートに縛りつけます。
私のイメージしていたカヌー体験というと ・・・・・
まず、インストラクターが、パドルの持ち方から、カヌーを漕ぐ姿勢、パドルの漕ぎ方、川へ落ちたときに取る処理などの説明があり、では順番に川へ出て、みんなで一度練習してから出発。
と言うものでした。(以前日本のTV番組で見たものです)
ところが、さすがフランス ・・・ インストラクターからあった説明は
「川に段差がいくつかあります。最初の段差は右。次の段差はどちらでも。その次の段差は必ず左を通るように!逆を通ると危険です!では終了したら自由解散で。」とだけ言うと、全員分のカヌーを川へ押して流し、そのままどこかへ。。。
説明もフランス語だったため、え・・・・最初の段差がドワット?ドワットって右だったっけ、左だったっけ?左は何番目の段差?しかも段差ってどのくらい大きいの?・・・というような状況に。 さらに殆どカヌー初心者に近い私は川へ投げ出されたままどうやってパドルを漕いで良いかも分からず、ただただ恐怖のうちに川の上にじっとしていました。
願いが叶ったのか、天気は晴れてきたというものの、最初に川へ出た私はただただカヌーを静止させることに集中↓
パドルの漕ぎ方も分からず、パドルを漕ぐ度に水が体にかかってしまい、進む前から体はびしょびしょに・・・
次々と他のグループが川を下っていきます。そんなときふと一組の家族が見えました。父と少年がそれぞれ1つのカヌーを漕ぎ、母親と娘が2人で1つのカヌーを漕いでいます。娘は、カヌーが始めてらしく、「カヌーが濡れてる!ここに座ったら洋服が濡れちゃう!」と叫びながら、母親と喧嘩をしています。カヌー慣れしていない他の人を見たら、少し気持ちに余裕ができ、なんとかこの家族にがんばって着いて行こうと、パドルを漕ぎました。 ちなみにこの時点でもう他の家族は皆見えなくなっていました。
他の人にはただの小川に見えるこの川も私にとってはまるでアマゾンのようです。
しばらくすると、橋と街が見えてきました。いよいよ最初の段差が来ます。既にこの時点で右を通るのか左を通るのか分からなくなっており、前の家族が通る方を必死で目で追いかけました。実際近くまで行くと、右へ行く矢印があります。 流れがだんだん速くなり、カヌーは流れに飲み込まれます ・・・ 「もうどうにでもなれー」と、必死にパドルをあげていると、スプラッシュマウンテンのように(実際の段差は1mぐらいのものなのですが・・・)、しぶきをあげて下へ流れ落ちていきました。
最初の段差をクリアすると、恐怖がだんだん興奮に変わっていきました。段差の後は浅瀬にでます。洋服は既にびしょびしょです。他のグループでは水着を着ている人たちもいたため、ようやくその意味が分かりました。
川の水はとてもクリア↓
再び川は町を出て森へ出て行きます。
この頃になると、だんだんパドルの漕ぎ方もコツが分かってきて、思うようにカヌーを操縦できるようになって来ました。気持ちに余裕ができてくると、周りの景色も楽しめます。空と水のコントラストがとてもきれいです。
途中、水中の草が大量に生えているところがあります。その生え方がちょっと気味悪く、ここでは絶対に落ちたくないとひたすら急いで漕ぎます。
最初の町を過ぎて森へ入ってから、2時間ぐらいたったでしょうか、ひたすら森の中を漕いで行きます。
森も川も、違った顔を毎回見せるため、川くだりは飽きません。川の上にいると、現実世界とは違った世界にいるように思えます。しかし度々明日は筋肉痛だろうな、と思うと現実世界に引き戻されます。
しばしばカヌーを停めて、空と水のコントラストを楽しみます。空気も新鮮です↓
しかし、少々困ることは、お腹が空くことと(チョコレートでも持ってくれば良かったとつくづく思いました)、それから肌寒い中水に濡れながら川の上にいるため、トイレに行きたくなることです。トイレは自然のトイレらしく、皆岸にカヌーをつけて用を足しているようです。
ようやく前の家族の姿が見えてきました↓
橋が見えてきて、いよいよモレシュールロワンの町へ入っていきます。
橋をくぐると、かわいらしい家々が見えてきました。
地上からはあまり良く見れなかったお城や中洲も、カヌーで近くまで行ってじっくり観察することができます。
最初に喧嘩をしていた母娘も今は仲良くノワゼット(ナッツ)を取ったりしています。この中州の左側が最後の段差です。
私たちの前に通貨した家族は全員成功したようです。
そしていよいよ私たちの番!しかしながら、私たちは一度失敗して、カヌーから半分落ちてしまいました。体制を立て直して再チャレンジ。2度目にしてようやく成功。しかしながらようやく乾きかけた服は再びびっしょりに。
段差を下った後は穏やかな流れが待っています↓
ようやく集合地点だった岸が見えてきました。結局私たちは出発したグループの中で一番最後でした。
カヌーを川から引き上げて、終了です。体はぐったり疲れていましたが、気分は爽快でした。
(HISパリ支店 NI)
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Moret sur Loing モレシュールロワン
サイト:http://www.ville-moret-sur-loing.fr/
行き方:
パリ、リオン駅より45分。
フォンテンヌブロー方面の電車で
フォンテンヌブローから2つ先の
MORET VENEUX LES SABLONS駅
で下車。駅から徒歩約20~30分。
※週末は電車の本数が少なくなりますので、
ご注意下さい。
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