2007.10.14

フランスはデモ行進ストライキで有名な国です。
10月18日にも国鉄(RERやRATP)がストライキを予定しています。

フランスではすっかり定着してしまったストライキ(GREVE)ですが、

これが日本で、東京で起こったらどうなるでしょう。 

例えばJRが1日まるまる停まってしまうなんてことは

大災害でも無い限り、考えられないことです。


それがここフランスでは普通になってしまっています。

ごみ収集の人たちのストライキでパリの街がゴミだらけに

(もともとゴミの多い街とはいえ・・・)なったり、

学校の先生のストライキで学校が休みになったり

(もっとも子供たちは大喜びですが・・・)、

それだけではなく、空港職員のスト、美術館のスト、

メトロのストなど観光客にも影響を及ぼします。

フランス革命を大変誇りにしているフランス人にとって、

ストライキ、つまり権力と戦うということは非常に名誉なことのようです。

そんなストライキ好きのフランス人。


デモ行進も春や秋になるとよく見かけます

(やはり長いバカンスのある夏と寒い冬は避けているんですね)。

デモ行進もさまざまですが、先日行われていたデモ行進は

フランスでしか行われないのでは・・・というような

非常に変てこなものでした。(フランスではしばしば行われているようですが・・・)

そのデモ行進の内容は、こんなもの・・・


「CO², j'en veux !」 

すなわち私は二酸化炭素が欲しい!

なんて言うとんでもないものです。

他にも酷い内容のプラカードを掲げて叫びながら行進しています。 

「子供たちにガンを!」

「鳥はもっといなくなって、より多くの車を!」

「もっと遺伝子組換植物を!」

「農薬は私たちの友達、もっと好きになりましょう!」

「温室効果は企業によいこと!」 ・・・・・などなど、


以下デモ行進の様子です。









聞いたところによると、このデモはエレガントな人達による、

全ての正しいと思われるものに反対するデモ(?)とのことです。

確かに多くの人がスーツを着て、シャンパングラスを片手に、

デモをしている人もいます。

そこへ1台の自転車が通りました。

今話題のVelib(パリ市の環境にやさしいレンタルサイクル)

に乗った女性がやってくると、群集は物凄い勢いでその女性を囲み、

ブーイングを始めたのです。

さすがフランス人は慣れているのか、その女性は苦笑いで去っていきました。





このようなデモは、真相は分かりませんが、一部の人曰く、(哲学の国フランスらしく)

「反面教師として、人々にもっと環境について考えさせるためにやっている」

という意見もあるようですが、

フランス人特有の(他の人と一緒の事はしないという)自己主義

または悪趣味な冗談と捉えている人の方が多いようです。

ともあれ、変わった国ですね。


(HISパリ支店 NI)

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