こんにちは
少し間が空いてしまいましたが、ドイツ温泉旅行を終え、アルザスの村巡りからの帰り道のお話をさせてください
大変だったのです
私たちはカイゼルスべルクを出て、後ろ髪を引かれながらもパリに向かっていました
標高の書かれていない簡単な地図を見ながら、パリを目指していたのです
ストラスブ-ルに戻って高速に乗るよりも、このまま(地図を指しながら)こっちに行ってここから高速に乗れば早いのではないか
土地勘のない場所で標高の書かれていない地図を頼りに私たちは車を走らせたのでした
すると向こうの方に山が見えるではないですか
一本道の先に山が見えるではありませんか
登るしかありませんでした
でもそのときはまだ気楽なものでした
山をぐんぐんと登っていくと対向車が現れました
なんとたっぷり雪を乗せて・・・
大丈夫、頂上まで登るわけでもなかろうに、と思っていると、雪が降り出したのです
道路にも白く積もり、車の通った跡から外れないように気を付けました
これはまずいと車内の誰もが思いましたが、引き返そうにもUターンする場所もなく
一本道をそろそろと登るほかにありませんでした
そのとき、除雪車が颯爽と私たちの車を追い抜いて行きました
その姿ときたら戦場の勇者を思わせるものがありました
標高が上がると力が足りず、登れなくなった車、チェーンを着けるために泊まっている車を散見しました
私たちの車は5人乗りでしたので、一度時速7キロまで速度を落としつつも何とか登りきることができました
標高940メートルという看板を横目に、今度は滑らないように気を付けて坂を下り、平坦な道に出たころには、安心して、「あのまま帰れなくなったら村で買ったワインとソ-セ-ジとポテトチップスとマドレ-ヌを食べて一夜を明かすとこだったよね」とギャグを飛ばすスタッフもいました
高速に乗るとパリが近付いた気がして、雪山を越えるなんていい経験をしたなぁと思っていたら、また雪が降り始めました
しかも山の比ではなく吹雪いてきたのです
あまりにも前が見えないのでハイビームにすると、雪しか見えないのでした
ハイビームにしたことを後悔し、もうこれ以上進めないところでパーキングエリアを見つけ、逃げ込みました
同じように避難してきた方々がたくさんいました
「すごい雪だね、たまらないよ」
「ホントですね。すぐ止んでくれればいいのですが」
といったやりとりを目で交わし、しばらく車の中で待っていました
このまま帰れなくなったらボスかんかんだろうなぁと寒さが増しました
けれど、雪が小降りになり、待機していた車が走りだしましたので、私たちもついて行きました
パリに近付くほど雪は少なくなり、やがてすっかり晴れたのです
あのオレンジ色のまぶしい光が見えてきました
パリはもうすぐそこなのでした
日本の高速と違い、フランスの高速は街灯がないので心細かったのですが、パリが近くなると高速にも街灯がちらほらと見えてきて安堵感もあり感激していしまいました
パリに入り、光を反射する濡れた路面を走っていると何だか凱旋しているような気分になってくるのでした
旅行会社で働くものとして恥ずかしい旅をしてしまいましたが、道に迷ったり、雪山を走ったり、雪の降る高速道路を走ったりと困難を共に乗り越えてきたスタッフの絆は深まりました
この絆を大切にパリ支店をもっともっと元気にしていきたいと思います
自然の驚異を身をもって感じた旅なのでした
温泉の旅レポートもこれが最後となりました
長文お読みいただき本当にありがとうございます
皆様も旅には充分ご注意くださいませ
特にフランスのように国土の広大な国で車に乗る場合はできるだけ早く高速道路に乗ることをオススメいたします
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