昨日に続き、フランスに残る第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦に関する名跡をご案内。
連合軍が上陸した海岸の映像や写真はどこかで見かけたことがある方も多いかと思います。映画でも「プライベートライアン」など何度か上陸作戦について描いた作品があります。
落下傘部隊から始まって、空襲、上陸、侵攻と続いた作戦ですが、各国の軍の拠点が築かれた海岸は今もその当時の呼び名が残って、「オマハビーチ」「ジュノービーチ」「ソードビーチ」など海岸の意味を表すフランス語の「プラージュ」ではなく「ビーチ」と呼ばれています。
ノルマンディー地方の海岸はどこも緑の芝生と白い砂浜とその前に広がる真っ青な海の色のコントラストがとても綺麗なのですが、ところどころに戦争の生々しい跡が残っています。
Arromanches-les-Bains=アロマンシュレバンには今も大きな砲台が残っていたり
人口港の跡が残っていたり。
またこれらの海岸の近くにはこの作戦で犠牲になった多くのアメリカ人兵士の墓地もあります。
墓地内ではアメリカ人の姿が多く見られました。
思い思いの形の墓石が並ぶフランスの墓地とは違い、アメリカ式に白い十字架が整然と並んでいました。
十字架の数を見ると、本当に多くのアメリカ兵士たちがフランスを救うために犠牲になったのだなと実感します。改めて平和の大切さを感じます。
こちらはPointe du Hoc=ホック岬。尖った岩が海から突き出し、本当に美しい景観ですが、上陸作戦中は激戦が繰り広げられた場所だそうです。上陸作戦後40年の記念式典の際にはアメリカのレーガン大統領も訪れたということで、その重要さがわかります。
ノルマンディーといえば、美しい海岸と草原、りんご、海、カマンベールといったものが頭に浮かびますが、こういった歴史があったことはフランス人の頭の中にはしっかり刻まれています。
修学旅行生と見られる団体が多く見られました。
ペガサスブリッジ同様、今日ご紹介した場所も公共交通機関でのアクセスが非常に難しいのですが、Caen=カンからは上陸作戦跡を訪ねるエクスカーションツアーもあるようです。
(YB)