普段は一般に公開されていない秘密の場所がイタリアにはゴロゴロあります。
そんな秘密の場所には列に並んでも行ってみたい!!
ローマのサンタンジェロ城にもそんな「秘密」の場所があります。123年ごろにローマ皇帝ハドリアヌス帝の墓稜として建立されたのがサンタンジェロ城。墓稜から要塞、牢獄、ルネッサンス期の居城など様々に姿を変えて利用された、ヴァチカンの目と鼻の先にある石造りの建物。普段は博物館として城の一部だけが一般公開されていますが、通常非公開の部分で一年に数日しか入ることができないその秘密の場所とは?
ダ・ヴィンチ・コードのヒットで影が薄れてしまったダン・ブラウンの前作「天使と悪魔」でも舞台となったサンタンジェロ城。その小説の中にもちょっと登場する、「ヴァチカン宮殿」と「サンタンジェロ城」をつなぐ「秘密の地下道」!
「秘密の通路」の全工程が公開されているわけではなくて、アクセスできるのは入り口の一部分。それでもなんかこうワクワクドキドキ。
パセット・ディ・ボルゴ(Passetto di Borgo)と呼ばれるその通路は、ボルジア家出身のアレッサンドロ6世がヴァチカン内のプライベート居室とサンタンジェロ城の行き来に利用したり、1527年のローマ略奪の際には時の教皇クレメンス7世がここを通って逃げ延びたのをはじめ、歴代の教皇が緊急時の避難路にしたり、プライベートなわけありの会合へ出向くときに使ったりと、長い歴史の中で活用されてきたもの。
夏の間(8月15日まで)、サンタンジェロ城は恒例の夜間開館で賑わっています。厚い城壁内では毎夜、音楽や演劇などのイベントで盛り上がっています。思い思いにイベントを楽しんだり、フレスコ画で飾られた部屋を見学したり、夜景に輝く永遠の都・ローマをロマンチックに見下ろしたり、ローマ郊外の特産物などを売る屋台を冷やかしたり。レストラン施設も併設されているのでテベレ川を渡る涼しい風に吹かれながらゆっくりと食事を楽しむこともできます。こうしたイベントのひとつとして「秘密の通路」の公開も!
サンタンジェロ城夜間開館
入場料 大人 10,00ユーロ
(「秘密の通路」の入場料は別に2,00ユーロ追加)
開催期間 2006年8月15日まで
開館時間 20:45-00:45 (金・土 20:45-01:45)
入り口には列ができていることもありますので、混雑を避けるためには事前にオンライン予約 も可能です。