ニュース 2007.08.06

エイチアイエスロ-マ支店ではクロアチア ドブロブニク在住の

アキヤマミエコさんよりお寄せ頂いたドブロブニク近郊の山火事の

様子を以下の通りご紹介いたします。 原文そのままの掲載とさせて頂きました。

現地で災害に遭われている皆様へ心よりお見舞いを申し上げます。



//////クロアチアにやって来て一番怖かったこと//////



8月4日(土)、自宅のアパートへきな臭い臭いが舞い込んできました。
耳には凄まじいサイレンの音と、消化活動に勤しんでいる飛行機の音。

一体何が、観光シーズン真っ盛りのドブロヴニクで起こったのか!?
慌てて同僚に電話すると、「お昼頃に(原因不明)新港近くの山で火事が起きた。
火の手は旧市街近くのスルジ山へ向っている。」
この日強いはブーラ(北風)の影響で、不幸にも非常に火の回りが速く、
海岸に沿った山肌はたちまち黒こげてしまいました。

8月5日(日)になっても火の手は収まらず、ますます勢いをますばかり。
勢力が強まった火の手は、既にドブロヴニク空港近くに。テレビニュースでは
民家にも被害がでているとか。
昨日より強い風の影響で、消火活動もままならず。ドブロヴニク市内上には
煙が濛々と立ちこめていました。
空港へのアクセルも、ドブロヴニク以南への道路も封鎖され、ついに観光客の
足にも影響が出始めました。
ドブロヴニク空港は一時、飛行機の離着陸さえも不可能な状態に。

8月5日(日)午後10時頃
市内中を駆け巡る大きなサイレンの音。この「非難準備の警告」のサイレンは
本当に怖かった!!
何でも、ユーゴスラビア内戦当時に使われた同じサイレンであり、ドブロヴニク市民は
この唯事ではない事態に半パニック状態。
夜中、市内に立ち込める煙と部屋に舞い込んでくる灰が更に恐怖を煽ります。

8月6日(月)朝

出勤しながら山を見上げると、まだまだ煙が舞い上がっています。
会社に着くと、出勤者はまばら。社員の中には大きな被害に遭った
人も少なくない。火事場近くの家に家族を残して出勤してきた人の顔色を見ていると
胸が痛い。
仕事への責任感と家族の安全を計りに架けながら、断腸の思いで会社までやって
きたのだろう。家族と自分が担当するお客様の安全。。。優先順位は決められない。

8月6日(月)午後12時
会社の窓から望む景色は、まだ煙たい。
金曜日まで緑で潤っていた山の景色も真っ黒。
仕事をしてても落ち付かない。メールを打ちながら耳はラジオの
音に釘付けの一日。。。

それにしてもびっくりしたのは、ツーリスト達の緊張感のなさ。
数百メートル頭上に火の手が上がっているのに、みんな普通に
城塞を歩いて火事場の写真と撮ったり、ショッピングを楽しんでいる。
かたや、私はいざという時に備えて、持ち出し荷物の準備。

観光地では事故が起きると、多大な被害になってしまうのは、
「自分の町で起こったことではない」「誰かが何とかしてくれる」という
危機感のなさからではないかと、つくづく感じる。

早く、火事が収まりますように。。。

【クロアチア ドブロブニク在住 アキヤマミエコさん 】

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