特派員記事 2007.09.12

とんがり屋根が可愛いトゥルッリの町並が印象的な、南イタリアの観光地アルベロベッロ。
眩しいほどの白壁とダークグレーのとんがり屋根が、鮮やかなコントラストを見せるトゥルッリの町並は、さりげなくバルコニーに飾られた花や街角の緑に彩られ、一層華やかさを増します。

「お伽の国みたい」とか、「メルヘンチック」と形容されるこの町、特に若い女性に人気があるのもうなずける気がします。
1996年にユネスコの世界遺産に登録されて以来、観光客は急増しアルベロベッロは今や南イタリア観光には欠かせない存在となりました。
年間を通して、ほぼ毎日日本人ツアーが訪れるこの町、もうほとんどの日本人がこの町を知っているかと思えば、意外とそうでもありません。
「トゥルッリって何?」「アルベロベッロ…?それってイタリア?」な~んて人もまだまだ結構多いのです。
アルベロベッロについてのあれこれを現地からダイレクトでお伝えします。

アルベロベッロに来たら、まずはトゥルッリが密集する2つの地域、アイアピッコラ地区とモンティ地区の散策をお勧めします。
トゥルッリとは、この地方でみられる独特な建築様式の伝統的家屋の事で、真っ白な壁と、ダークグレーのとんがり屋根が特徴的です。屋根には白色で描かれた紋章があり、てっぺんにはピンナコロと呼ばれる飾り石が置かれています。早速、各地区の歩き方をご紹介しましょう。


aia piccola <<アイアピッコラ地区>>
約400のトゥルッリがあり、その多くは今も尚、住居として使われています。
商店の無い地区なので、洗濯物がはためいたり、食事時にはどこからともなく美味しそうな匂いが漂ったりと、生活感が溢れています。静かな佇まいを味わいたい人にお勧めです。
それほど広い地域では無いので、地図を片手に散策すれば30分ほどで一通り周れます。
また、地域内の道は平坦で、アスファルト舗装されているので、年配の方や、小さな子供連れ、体力に自信の無い人でも安心です。気の向くまま、足の向くまま小路を通り抜け、小人の気分で「不思議の町」の散策を楽しんで下さい。

monti <<モンティ地区>>
ほとんどのトゥルッリが商店や、レストラン、BARなどに姿を変え、すっかり観光地化された地区です。
お土産を買ったり、食事をしたり、賑やかな町の雰囲気を楽しみたい人にお勧めです。
モンティ地区は、今も約1000のトゥルッリが残っているだけあって、意外と広く、すべての路地をくまなく見て周るには、多少時間がかかるかもしれません。
また、地域全体が斜面に広がっているので、行きは登り、帰りは下りの坂道になります。決して急な坂では無いので、時間に余裕を持って、ゆっくりと無理せず、体力にあわせた散策をお勧めします。
地域内は、石畳と石段の道で情緒はあるのですが、滑り易いのがタマにキズ。特に雨の日の下り坂には十分注意が必要です。もちろん晴れた日でも、ハイヒールやパンプス、革底の靴などは滑り易いので禁物です。出来ればスニーカーや運動靴などゴム底の履物を用意して下さい。
店頭の土産物に目移りしながら散策すると、躓いたり、石段で足を踏み外したり…な~んてことになりかねません。
「歩く時はよそ見をしない」これが、この地域散策のコツです。


s.antonino モンティ地区で欠かせない観光ポイントは、やはりサンタントニオ教会。
メイン通りのモンテ・サンミケーレを上りきった所にあるトゥルッリの教会です。
建物の中央と両脇そして鐘楼に、伝統的工法に則って作られたトゥルッリの屋根を採用しています。

写真&文提供:特派員野口さん

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