特派員記事 2008.04.07

ちょっとアップするのが遅くなってしまいましたが特派員の方からいただいていた復活祭のお話・・・。

アルベロベッロ・復活祭祭壇02


今年の復活祭は、3月23日(日)。そして、3月16日(日)から22日(土)までの一週間を聖週(セッティマーナ・サンタ)と呼び、キリストの殉教に伴う様々な行事が行われました。

キリストが磔刑に処された木曜日は、聖木曜日(ジョヴェディ・サント)と言い、カトリック教徒は町の教会内に仮設された、「キリストの聖体安置所」を訪れ、その死を悼みます。
アルベロベッロには、5つの教会と屋外の一箇所に聖体安置所が設けられました。


アルベロベッロ・復活祭ミサ この日の夜のミサには、いつもと違うセレモニーがあります。司教が、12人の信者の足を洗うのです。これは、自らの死を予感していたキリストが、彼を「師」と慕う12人の弟子達にした行為で、慎ましい心を持つ事を教えています。

夜のミサの後、信者は町の中に設けられた聖体安置所を順に周ります。アルベロベッロでは6箇所(決して多くはないので何とか周りきれますが、大きな都市や、教会の多い町の人達は大変ですね)。
順番が決まっている訳ではないので、自分のいる場所に近い順や家に近い順など、任意の場所からスタートし、気の向くまま、効率よく周って行きます。基本的には全部周る方がよいそうですが、年配の人や、足の不自由な人、体調の悪い人などは、同じ教会に数回入り直しても良いのだとか。

私は信者ではありませんが、この地の「文化」を知るために、午後10時過ぎ、自宅に近い教会から、徒歩で周ってみました。外は少し寒かったのですが、家族連れ、友達同士、夫婦など若い人達からお年寄りまで多くの人が教会を周っているのが目に付きました。

各教会内では、主であるキリストが不在のため、通常祭壇として使っている場所をあえて避けて、それぞれ独創的な聖体安置所を設けています。中に入ると、いつもにも増して強い香の匂いがたちこめ、厳粛な空気を感じます。
電気の灯りは消され、ロウソクの灯だけが点っています。信者は、無言のまま「師」の死を悼み静かに長い祈りを捧げています。


アルベロベッロ・復活祭祭壇01 唯一屋外に設けられた聖体安置所は、綺麗に花で飾りつけられていました。豊かさの象徴として供えられた麦の苗が印象的です。



アルベロベッロ・復活祭祭壇03
またアルベロベッロならではという点は、トゥルッリの教会「サンタントニオ教会」。小船をモチーフとした聖体安置所が設けられていました。


記事&写真提供:特派員野口さん

同じテーマ「」の記事

もっと見る →

    コメントを投稿

    • 投稿: bairin24 -2008年4月 8日 (火) 13時03分

      ■訪問ありがとうございます♪
      読み甲斐のある内容の濃いブログですね!またよかったら暇つぶしに立ち寄ってくださいね(^-^)

    • 投稿: his-rome -2008年4月18日 (金) 07時50分

      ■>bairin24
      特派員の方々の力量の賜物です。これからもさらに楽しんで読んでいただける記事を掲載していこうと思いますのでまた立ち寄ってください。

    

    HIS イタリア支店

    セリエA観戦チケット
    2024.04
    loading...