歴史的建造物の立ち並ぶヴェネツィアの町。そして、その保護には多くの資金が必要なヴェネツィア市。
ここ数日、ヴェネツィアを騒がせているのが、米コカ・コーラ社。
文化的・歴史的価値のある遺産だらけのこの町は、とにかく資金不足にあえいでいるのです。
修復・補修の必要なものが町中にあちこち、問題を抱えています。
ヴェネツィアとしては、今後の予算にも限界があり、国からの援助もなかなかあてにできない昨今、どうしても企業スポンサーに頼らざるを得ない状況なのです。
もう数年前からこういった動きはすでに起きており、修復作業を覆う、建物全体のカバーは、資金協力した企業の広告などにもなっているのは周知のごとく。
そんななか、ヴェネツィア市に対して2,100,000ユーロという高額な投資を表明したのが、米コカ・コーラです。
この投資額に対して、同社の条件というのは、今後5年間市内42か所に同社製品の販売機を設置する、というもの。ただし景観を考慮して同社ロゴを目立たせないようにする、という内容でのこと。
市議の中には、「景観を損ねる、醜悪」、「米企業によるヴェネツィア市の買収」などという批判的な声はあがってはいるものの、ヴェネツィア市長としては、「企業的な戦略にのったわけではなく、あくまでも文化的建造物の保護に対する市とのコラボレーションという形だ」と強調しています。
イタリアは日本に比べ、アメリカ企業の進出はかなり遅れています。
それに、自動販売機に関していえば、町中のあちらこちらにあるという状況ではなく、駅の構内にチラホラとある程度で、それも日本のようにコンパクトではなく、仰々しい大きな体裁のもの・・・。
そういった背景、そしてヴェネツィアという一種特殊の町のなかにおいて、光輝くコカ・コーラの文字が躍る、ということに抵抗があるのも理解できないでもありません。
ただ、いえるのは、ヴェネツィアの遺産は世界の遺産。
この遺産を守るためには独力のみでは難しいことはもはや言うまでもないこと。
そして歴史的意味を持つイベント(カーニヴァル、レデントーレ、レガタ・ストーリカ、新年のイベント)などでは、もう既に同社の全面スポンサーという形をとってきているのも事実です。
市と企業側、両者の合意点が着地するのであれば、資金援助の手は必要不可欠なことなのでしょう。
記事&写真提供:特派員白浜さん
カーニヴァルが終わったヴェネツィア。
気候もよくなってこれから観光シーズンに突入です。
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