2月6日から始まったヴェネツィアのカーニバルも11日間の会期を終え、
16日の「マルテディ・グラッソ」の火曜日に終了しました。
2010年の今年はこのカーニバルを訪れる観光客も昨年よりも多く、特に人出の多い週末には記録的な数字(第一週末/6-7日;150,000人、翌第二週末/13-14日;250,000人)の動員だったそうです。
期間中には公式にプログラムされているものでも340にのぼるイベントが開催されました。
その内容は教会、劇場を含む建造物、ホテルなどで行われる晩餐会、コンサートや、仮設テントで繰り広げられる各種イベント、そして道端でのパフォーマンスなど幅広く、内容によってはもちろん予約や特定の人のためのイベントもありますが、基本的には誰もが参加可能、ヴェネツィアの地を踏んだ人誰もがカーニバルの参加者でありますので、人それぞれに楽しみ方があって良いのです。
そして、サンマルコ広場の仮装した人々。これはやはりヴェネツィアカーニバルならではの光景。
日を追うにつれて仮装する人の数は増え、そして本格派も登場してきます。
そしてそれらをカメラに収めようとする人々・・・。
撮られるほうも慣れたもので、カメラを向けるとニッコリとポーズをきめてくれます。
中世の貴族を模したものはかなりの定番型。
自作の衣装で笑いを誘うもの。
おとぎ話の中から抜け出てきたようなどこかしら怖かったり、そして個性的な衣装。
子供たちは動物の着ぐるみやら、本格的にお姫様の格好をした女の子も。立ち姿がキリリとし、“サマ”になっいるのには脱帽モノです。このあと、柱の影でお母さんのつくったパニーニをもの凄い勢いで頬ばっている姿が個人的には気に入りましたが・・・。
サンマルコ広場の両脇のポルティチ(柱廊)下に腰を落ち着け、向けられるカメラに優雅に応え、またポーズをきめているのは素人ではなくプロでしょう。
そぞろ歩きをしていると、たまに見かけるバールやオステリアでの店頭で振舞われるヴィン・ブリュレVin brulè。これは、赤ワインに砂糖や香辛料(シナモン、クローヴなど)を加えて熱くした飲み物。
寒い時期には体の内から温まる、北イタリア(北イタリアよりももっと北のヨーロッパでもおなじみですね)の冬の飲み物です。
このカーニバルの季節は寒いものと決まってはいますが、こうして暖をとりながらのそぞろ歩きは楽しく、行きかう人々の表情も穏やかです。
来年もまた今年同様に、美しいヴェネツィアの一面であるカーニバルが訪れるであろうことを楽しみにしたいものです。
記事&写真提供:特派員白浜さん