この季節、イタリア各地では、ナターレ(クリスマス)に向けたバンカレッレ(屋台)が街中に並ぶナターレのメルカートがお目見えします。
ナターレの気分を盛り上げ、街の景観にナターレの雰囲気が合いまってどこも美しく、気分をワクワクさせてくれるもの。
ヴェネツィアでは、こういう類のナターレのメルカートが数年前から出なくなってしまい、ちょっと寂しいのですが、もちろん各商店のディスプレイや週末ともなるとナターレイベントが開催されたりもして、その華やかな雰囲気も盛り上がっています。
ここはカンナレッジョ地区にあるサンタ・マリア・マッダレーナ教会Chiesa di Santa Maria Maddarena。
ナターレの風物詩であるプレセーピの展示がされています。
プレセーピとはキリスト降誕シーンを表したもの。
通常、聖マリアと聖ジュセッペ、そして生まれたばかりの赤ん坊の姿をしたイエス・キリストがいます。
大きさやシーンなどは様々ですが、その中心的なシーンの周囲には、それらを祝う人々やその当時の生活のシーンなどが模されています。
このプレセーピを飾る伝統はもともとイタリア南部のほうが色濃いですが、
この時期は至るところで様々なプレセーピを見ることができます。
この教会内にはヴェネツィアの職人さんのつくったプレセーピが展示されており、伝統的な降誕シーンから、現代的な華やかなものまでがあり、静かながらに目を楽しませてくれます。
小さな教会でそれほど大がかりな展示ではありませんが、質のよいプレセーピを見ることができます。
同教会の歴史は1222年と古く、14世紀にジェノヴァとヴェネツィアの友好の証として、サンタ・マリア・マッダレーナの日に定められたとされています。
現存する形は新しいもので、1780年にヴェネツィアの建築家トンマーゾ・テマンツァTommaso Temanzaにより設計されたものです。
場所は駅を出て左にまっすぐ通るメイン通りリオ・テラ・リスタ・スパーニャRio Tera’ Lista Spagnaを行った先、右手に見える小さな教会です。
ナターレの時期、教会への目印は…。
クリスマスツリー売り場!
“Albero di Natale→”と書かれた看板が見えたらこの教会前。
矢印の先の売り場は、こんな感じです。
記事&写真提供:特派員 白浜亜紀 こちらもチェック